アチャールとはインドの漬物!作り方から簡単アレンジレシピまで!

アチャールとは、インド発祥の食べ物です。カレーに付いてくる副菜、それがアチャールです。インドから伝わり、周辺諸国のネパールでも親しまれているアチャールですが、食べ方も、発酵させているもの、発酵させないもの、オイルに漬けているもの、酢漬けのもの、浅漬けのような、サラダ感覚で食べられるものなど、作り方もさまざまです。インドやネパールで定番の大根、玉ねぎ、人参などのアチャールの作り方はもちろん、アチャールを使ったアレンジレシピまで一挙に紹介していきます。

アチャールとはインドの漬物!作り方から簡単アレンジレシピまで!のイメージ

目次

  1. 1インドの漬け物アチャールが気になる!
  2. 2アチャールとはどんな漬け物なの?
  3. 3いろいろアチャールの作り方
  4. 4アチャールで簡単アレンジレシピ
  5. 5どんな野菜も美味しいアチャールに大変身!

インドの漬け物アチャールが気になる!

アチャールは、インド発祥の食べ物だといわれていますが、詳しい事実は明らかになっていません。インドからネパール周辺諸国に伝わって、カレーには欠かせない副菜になったと考えられています。日本でいうところの福神漬けやらっきょうのような存在です。

インドは医食同源の考えの国です。医食同源とは、「日頃からバランスの取れた美味しい食事を摂ることで病気を予防し、治療しようとする考え方」とWikipediaにあります。インドでは、食事は6味を取ること、甘味、塩味、酸味、苦み、辛み、渋味を食べることが食事療法の基本のひとつとされています。

インドでは、宗教的な理由から菜食主義者が多くいますが、毎食カレーを食べているインド人の健康の秘訣のひとつにスパイスがあります。その日の天候や体調によって微妙にスパイスの調合を変えて、日々の食生活のバランスを保っているのです。

アチャールとはどんな漬け物なの?

アチャールとは、インド発祥の食べ物で、その周辺諸国のネパールなどでも広く作られている漬け物です。主にマスタードオイルに野菜や果物を香辛料や酢と漬け込んだピクルスのような漬け物です。長期保存も可能なものが多くあります。基本的にはカレーの副菜として添えられているものです。

アチャールは、インド発祥の漬物ですが、インドでは、アチャールを「ピックル」という呼び方を使うこともあります。アチャールはポルトガル語に由来した呼び方ですが、ピックルは英語に由来した呼び方です。また、南インドの一部の地域では、アチャールのことを「ウールガイ」と呼ぶところもあるようです。アチャールには、色んな作り方があるように、地域によって呼び名もさまざまです。

アチャールはインドやネパールで定番の副菜

アチャールは、インドでもネパールでもさまざまな食材で作られている副菜です。定番のアチャールからインド、ネパール独自のオリジナルアチャールは、だいたいの食材を使って作ることができます。ここでは、その中でも特におすすめの食材を紹介します。

特におすすめなのは、野菜では、大根、人参、たまねぎ、キャベツ、トマト、にんにく、唐辛子、キノコ類です。果物では、ナツメやマンゴー、レモンやライムなどの柑橘系や未完熟の果物などがおすすめです。それぞれのアチャールを色んな料理にプラスして、定番のおかずなどにちょっと加えてみたり、普段とひと味違ったアレンジがまた料理の幅を広げます。重宝すること間違いなしです。

アチャールの語源は?

ポルトガル語の「achar(アチャール)」に由来があるといわれています。ポルトガル語でアチャールは、野菜や果物を使って作る酢漬けのことをいいます。インドのアチャールもインドの酢漬けの漬け物という意味で使われています。日本にある「あちゃら漬け」を知っていますか?日本のあちゃら漬けも、野菜や果物を酢に漬けこんだ漬け物のことをいいます。このあちゃら漬けの語源もアチャールから由来したものといわれています。

アチャールは、インドやネパールだけではなく、ここ日本でも「あちゃら漬け」として親しまれている漬け物です。そう考えると、遠い異国の食べ物としてではなく、身近な物に感じられます。

アチャールはカレーにぴったり

インドやネパールで、カレーの副菜として食べられているアチャールは、日本でいう「福神漬け」や「らっきょう」のような存在です。インドやネパールでは、カレーには欠かせないアチャール、元々は保存食として作られていたアチャールですが、今では、浅漬けやサラダに近いアチャールなどさまざまなレシピで作られています。

さまざまな野菜や果物を使って作られたアチャールは、スパイスもふんだんに使って作られている栄養価の高い食べ物です。これからのカレーのお供に、是非、アチャールを添えてみてください。

いろいろアチャールの作り方

ここでは、食材ひとつで作れるシンプルな定番のアチャールのレシピの紹介です。シンプルなだけに、さまざまな料理に使うことが出来ます。カレーだけではもったいない美味しさです!玉ねぎのアチャール、人参のアチャール、キャベツのアチャール、大根のアチャール、唐辛子のアチャール、トマトのアチャール、なすのアチャール、にんにくのアチャール、まいたけのアチャールの作り方を一挙に紹介していきます。

インドカレーにぴったりな「たまねぎのアチャール」レシピ

玉ねぎのアチャールは、2種類のレシピを紹介します。作りやすい方で試してみてください。【玉ねぎのアチャールレシピ①】材料は、赤玉ねぎ1個、塩4グラム、砂糖8グラム、カイエンペッパー1グラム、ターメリック1グラム、レモン汁30グラムです。作り方は、①赤玉ねぎをスライスします。②①の赤玉ねぎにすべての調味料を混ぜ合わせます。数日置くとしっかり発色します。

【玉ねぎアチャールレシピ②】材料は、玉ねぎ1個、塩小さじ2、オリーブオイル大さじ1、酢大さじ2、砂糖小さじ1、レモン汁大さじ1、カイエンペッパー大さじ1~2です。

作り方は、①玉ねぎをスライスして、塩で揉んで15分くらい置いておきます。②オリーブオイル、酢、レモン汁、砂糖、カイエンペッパーを入れて、よく混ぜます。1日以上寝かせて出来上がりです。

彩り綺麗な「にんじんのアチャール」レシピ

材料(4人分)で、にんじん1本、おろしにんにく少々、カレー粉小さじ1、塩小さじ1/3、レモン汁1/4個、オリーブオイル大さじ1です。

作り方は、①にんじんは小さめの角切りにして、耐熱ボウルに入れます。カレー粉小さじ1、塩小さじ1/3を加えてざっと混ぜて約5分おきます。その上におろしにんにくをのせます。②フライパンにオリーブオイル大さじ1を入れて、中火で煙が出るまで熱します。熱いうちに①に注ぎます。③レモン汁を加えて全体を混ぜ合わせます。

シャキシャキ食感が楽しい「キャベツのアチャール」レシピ

材料は、キャベツ200グラム、サラダ油大さじ1~2、レモン汁大さじ1【ホールスパイス】マスタードシード小さじ1、クミンシード小さじ1/2【パウダースパイス】ターメリック小さじ1/2、チリ小さじ1、塩小さじ1/2、こしょう小さじ1/2です。

作り方は、①キャベツを太めの千切りにします。ボウルにキャベツを入れて、小さじ1程度の塩で揉み込んでから、水を入れて20分置いておきます。②鍋にサラダ油を入れて、ホールスパイスを炒めます。焦がさないように炒めて、火を止めます。③パウダースパイスを入れて、油をよく馴染ませてから、粗熱をとります。冷めてきたら、レモン汁を入れてよく混ぜます。④キャベツと③をよく混ぜ合わせて出来上がりです。

ネパールの「ムラコアチャール」に挑戦!

ネパールで最も親しまれているアチャールがムラコアチャールです。ムラが「大根」、コが「の」という意味で、ネパールの大根の漬物(ピクルス)です。ムラコアチャールには、発酵させるものと、発酵させないものがあります。kokodeha、発酵させるムラコアチャールのレシピと発酵させないムラコアチャールのレシピ、どちらの作り方も紹介したいと思います。まずは、「発酵させないムラコアチャール」レシピからです。

材料は、大根(葉に近い上の方)1/3本【漬け汁】レモン果汁小さじ1/2、酢大さじ1、すし酢大さじ2、塩小さじ1弱、すり黒ゴマ小さじ2~3、サラダ油大さじ1、ターメリック大さじ1~2、コリアンダー小さじ1、クミン小さじ1です。作り方は、①漬け汁の材料を大きめのボウルで混ぜ合わせておきます。②大根を拍子切りにします。③ボウルで漬け汁とよく馴染ませて、ジップロックなどに入れて一晩漬けこんだら出来上がりです。

次は、「発酵させたムラコアチャール」のレシピです。準備するもの、熱湯消毒した瓶です。材料は、大根1/2本、生唐辛子1本、にんにく2片、しょうが1片、マスタードシード大さじ1、フェヌグリーク小さじ1/2、ターメリックパウダー小さじ1、チリパウダー大さじ1、オリーブオイル適量、塩適量です。画像には、玉ねぎがありますが、玉ねぎは使いません。

作り方は、①大根を拍子切りにして、ボウルに入れ塩大さじ1を入れて、よく馴染ませて1時間ほど置いておきます。②大根から出た水分をよく切っておきます。③水切りした大根を一日天日干しにします。朝から夕方くらいまででOKです。④フライパンにマスタードシード、フェヌグリークを入れ、焦げないように注意しながら炒ります。⑤④で炒ったスパイスをすり鉢などですり潰します。

⑥ボウルに大根、スパイス、チリパウダー大さじ1と、すりおろしたニンニクと生姜を一緒に入れて混ぜ合わせます。⑦フライパンにたっぷりの油、大さじ3くらいを入れて、唐辛子を炒めます。火が通ってきたら、ターメリック小さじ1を入れて香りが出るまで炒めます。⑧⑦が熱いうちにボウルの大根にかけよく混ぜます。

⑨全体がよく混ざったら瓶に詰めます。瓶いっぱいに詰め込むのが良いです。⑩瓶を直射日光に当てます。昼間は瓶を直射日光に当てて、夜は室内に取り込みます。これをだいたい1週間繰り返せば出来上がりです。

「唐辛子のアチャール」レシピ

材料(2人分)です。赤唐辛子1パック、サラダ油大さじ1と1/2、塩大さじ1/2、カイエン小さじ1/2、パプリカ、ターメリック各小さじ1、アジョワン、クミンシード、フェンネル、ライ、カロンジなど各少々(香辛料はあるものだけでOK)です。

作り方は、①赤唐辛子に縦に切れ目をいれておきます。②塩と香辛料をすべて混ぜ合わせます。③赤唐辛子ひとつずつの切れ目の部分に混ぜ合わせたスパイスを入れます。④残ったスパイスは唐辛子全体に振りかけて軽く合わせたら、少し大きめの瓶に入れてサラダ油を注ぎます。⑤蓋を閉めて瓶ごと軽く振り、常温で3日間置いたら出来上がりです。その後は、冷蔵庫で保存しましょう。

「なすのアチャール」レシピ

材料(作りやすい分量)です。なす3本、青唐辛子2本、おろしにんにく小さじ1、おろし生姜小さじ1、サラダ油(あればマスタードオイル)大さじ4、塩小さじ1、レモン果汁大さじ2、パプリカ小さじ1、コリアンダー小さじ1、ターメリック小さじ1/2、マスタードシード小さじ1/2、レッドペッパー(パウダー)小さじ2、レッドペッパー(ホール)5本です。

作り方は、①なすを1センチ程度の大きさに角切りにします。にんにくと生姜はすりおろし、レモンは絞っておきます。②フライパンに油を熱して、ホールスパイス(マスタードシード、レッドペッパー(ホール))を入れ炒めます。パチパチと音がしてきたら火を止めて、にんにくとしょうが、5ミリ幅に切った青唐辛子を加えます。

③パウダーのスパイスを②に入れます。焦げるので火を止めてから入れてもOKです。④火をつけた状態で、③になすを加えてよく混ぜます。④レモン汁加えてさらに炒めます。水分が飛んで油が浮いてきたら完成です。

アチャールで簡単アレンジレシピ

インドやネパールで、カレーの副菜として食べられているアチャールですが、アレンジ次第でおかずやおつまみにも変身します。ここでは、アチャールを使ったアレンジレシピを紹介していきます。

この一品でお腹満足「ニラともやしのさっぱりアチャール」

材料(4人分)です。ガラムマサラ大さじ1、レモン1/3個、塩少々、もやし1袋、ニラ1/2束、ジャガイモ2個、トマト1個です。

ニラともやしのさっぱりアチャールの作り方は、①もやしは1分ほどさっと茹で、水気をしっかりと切り、他の野菜は適当な大きさにカットしておきます。②①にガラムマサラ、塩少々、レモンを絞ってよく混ぜて出来上がりです。

食べ応え抜群「じゃがいもときゅうりのアチャール」

材料(3人分)です。ジャガイモ2個、きゅうり1本、洗いごま大さじ3、マスタードオイルまたはギー大さじ2、フェヌグリークシード小さじ1、赤唐辛子1~2本、ターメリックパウダー小さじ1/2、塩小さじ1レモン汁大さじ1と1/2、パクチー適量です。

ジャガイモときゅうりのアチャールの作り方は、①ジャガイモは皮ごと茹でて、柔らかくなったら粗熱をとって皮を剥き、一口大に切っておく。②きゅうりは縦に1/4に切り、四角に切って、ジャガイモと一緒にボウルに入れておきます。③洗いごまを乾煎りし、ミルサーにかけて野菜のボウルに入れておきます。

④フライパンにマスタードオイルまたはギーを熱して、フェヌグリークシードと赤唐辛子が焦げる手前まで炒めます。⑤④にターメリックを入れてざっと混ぜたら、すぐに野菜のボウルへ入れます。⑥レモン汁、塩をボウルに入れて、手で混ぜ合わせてジャガイモが少し崩れてほくほく感が出ると美味しくなります。⑦最後にパクチーを加えたら出来上がりです。

クセになる味「ゴーヤのアチャール」

材料(作りやすい分量)です。ゴーヤ1本、玉ねぎ1/2個、おろしにんにく小さじ1、おろし生姜小さじ1、塩小さじ1/2、チリパウダー大さじ2【A】クミン大さじ1、オリーブオイル大さじ2、唐辛子2本【B】酢60ミリリットル、水40ミリリットルです。

ゴーヤのアチャールの作り方は、まず下準備で、ゴーヤは縦半分に切って種を取り薄くスライスしておきます。玉ねぎもスライスします。【B】を合わせてレンジで加熱します。①【A】をフライパンに入れて火にかけて香りが出るまで炒めます。②ゴーヤと玉ねぎを軽く炒めます。③熱湯消毒した瓶に②、おろしにんにく、おろし生姜、塩、チリパウダーを加えて混ぜます。④下準備した【B】を加えて冷蔵庫で漬け込みます。

「ミョウガと大葉のアチャール」レシピ

材料(作りやすい分量)です。ミョウガ(スライス)4,5本、大葉(千切り)5,6枚、パクチー1束、油(あればマスタードオイル)大さじ3、レモン汁大さじ2、フェヌグリークシード小さじ1/2、マスタードシード小さじ1、レッドペッパー3,4本、コリアンダー小匙、レッドペッパー小さじ2、パプリカ小さじ1、塩小さじ1強です。

作り方は、①フライパンに油を熱し、マスタードシードがパチパチ音がするまで炒めます。②マスタードシードのパチパチ音が収まったら、火を消して他のホールスパイスを加えます。③油の温度がパウダースパイスを入れても焦げない温度になったらパウダースパイスと塩を加えます。④再び火をつけてミョウガとパクチーを加えます。⑤ある程度、火が通ったらレモン汁と大葉を加えてさっと炒めて出来上がりです。

スパイスなしでもOK!「レモンのアチャール」レシピ

試してみたいけど、スパイスを常備していない方向けに、簡単なレシピを紹介します。材料(作りやすい分量)です。レモン1/2個、玉ねぎ1/2個、塩小さじ1/2、生唐辛子3本、トマトピューレ大さじ2、トマトケチャップ大さじ1です。

作り方は、①レモンの果肉をみじん切りにします。皮は半分量を細切りにします。②玉ねぎは粗みじん切りにします。③生の唐辛子は細めの輪切りにします。④ボウルに塩、トマトピューレ、トマトケチャップを入れ混ぜ合わせます。⑤④にレモンと玉ねぎと入れよく混ぜ合わせたら出来上がりです。

どんな野菜も美味しいアチャールに大変身!

アチャールいかがでしたか?日本にある「あちゃら漬け」もアチャールに由来していたと知って、一気に親しみを覚えたアチャール。インドやネパールの食べ物と思うと、どこか取っつきづらく感じてしまいますが、お漬物、ピクルス、万能調味料としてアチャールを認識すると、野菜やスパイスもたくさん摂れて、健康的で栄養的にも優れた伝統食です。

難しく考えずに、季節の野菜で作ってみるのもおすすめです。まずは一品、玉ねぎでも大根でも、興味のあるインド、ネパールのアチャールを是非、作って味を試してみてください。ご飯のおともに、冷ややっこにと、和食との相性もバッチリです!

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