筋弛緩法のやり方は?睡眠やリラクゼーションの効果と禁忌も解説!

仕事や学校の往復、仕事中や授業中などの時に体が凝り固まっていると感じたことはありますか?凝り固まった体を放置し続けると、他の症状が出る可能性があります。今回はそのような凝り固まった筋肉を楽にする筋弛緩方のやり方について紹介します。近年、筋弛緩方の効果を実感できる人がいると統計が出て、注目を浴びています。疲労が溜まっている人は、筋弛緩方を実践してみてください。

筋弛緩法のやり方は?睡眠やリラクゼーションの効果と禁忌も解説!のイメージ

目次

  1. 1筋弛緩方のやり方が知りたい!
  2. 2筋弛緩方って何?
  3. 3筋弛緩方のやり方
  4. 4筋弛緩方の効果と禁忌は?
  5. 5筋弛緩方で自分の体と向き合おう

筋弛緩方のやり方が知りたい!

疲れが溜まってしまって、体がガチガチに凝り固まった経験は誰しもあると思います。そんなときはいつも何をしていますか?長風呂、ストレッチ、もしくは何もしていない人もいると思います。しかし、どのやり方も家や広いスペースがある場所でないとできないものばかりです。しかし、筋弛緩方ならば場所を選ばすに行うことができます。今回はそんな筋弛緩方のやり方や禁忌症の人への注意を説明します。

筋弛緩方って何?

そもそも筋弛緩方とはいったい何だろうか。筋弛緩方という言葉を聞きなれない人も多くいると思うので、初めに筋弛緩方とは何かを説明します。

筋弛緩方とは、アメリカの内科・精神科医であり神経生理学者のエドモンド・ジェイコブソン博士が1938年に発表したリラクゼーション方です。最近になって徐々に普及し始めていて、今では不眠症指導の代表的なリラクゼーション技法として知られています。

筋弛緩方は疲れた体をリラックスさせる

筋弛緩方は、凝り固まった筋肉を意識的に緊張させてから脱力することで、筋肉の脱力感を感じてもらうリラクゼーション技法となっています。難しく言いましたが、要するに固くなった筋肉にわざと力を入れた後にリラックスすることです。荒治療のように聞こえますが、これにはしっかり効果が立証されており、筋弛緩方を通して気分がよくなった人が多くみられるリラクゼーション技法になっています。

徳田完二「筋弛緩方における気分変化」立命館大学研究所

筋弛緩方のやり方

筋弛緩方がどのようなものか理解してきたところで、筋弛緩方のやり方を説明します。先述した通り、筋弛緩方はいつでも、どこでも、誰でもできるような方法が多いです。難しいこともないので、説明を見ながらやってみてください。

寝て行う筋弛緩方のやり方

寝る前に筋弛緩方を行いたい人は、寝ながら筋弛緩方を行うことをおすすめします。寝ながらだと、寝る前数分でもできますので、手軽に筋弛緩方を行うことができます。

まずは、リラックスした状態で仰向けに横たわります。そして拳を強く握りながら、手首を内側にゆっくり返していきます。手首を内側に返した状態で5~6秒キープします。その後、一気に脱力して、10秒ほどかけて力が抜ける感覚を実感します。これを1~2回繰り返します。なんと、これだけで手と腕の緊張は一気に和らぎます。

脚の筋弛緩方も、寝ながら行うことができます。リラックスした状態で脚を伸ばして仰向けに寝てもらいます。その状態でつま先を膝にくっつけるイメージでアキレス腱を伸ばします。伸ばした状態を5~6秒間キープし続けます。その後、一気に力を抜いてもらって、脱力している感覚をしっかり感じます。これを1~2回繰り返してください。これで、脚の筋弛緩方は終了です。とても簡単なので、立ち仕事が多い人はこの筋弛緩方をぜひやってみてください。

横になった状態で行う表情筋の筋弛緩方もあります。前回同様に、リラックスした状態で横になってもらい、眉を上にあげます。そのまま口をとんがらせて、耳を上にあげるように力を入れていきます。眉と耳が上に上がり、口がとんがっている状態を5~6秒キープします。5~6秒後に一気に脱力して、力が抜けていく感覚を味わってください。これも同様に1~2回くり返してください。これで、表情筋が和らぎます。人前にでる仕事や、営業系で働いている人は綺麗な笑顔の為にやってみてください。

これだけで、睡眠効率も上がります。どのやり方も共通して大事なことは、脱力した時に「脱力感」を感じることです。脱力感が感じられないと筋弛緩方の意味がなくなってしまうので、自分の全神経を体に集中させるように筋弛緩方をやってみてください。

座って行う筋弛緩方のやり方

筋弛緩方は寝た状態だけではなく、座った状態で行う筋弛緩方もあります。会社員など座った状態で仕事をする人や、座って勉強する機会が多い学生さんなどは座った状態で行う筋弛緩方を参考にしてみてください。

まず、背筋を地面と垂直に伸ばした状態で椅子に座ります。そして、胸を張った状態で肩を耳の後ろにくっつけるイメージで肩をすくめるように力を入れてます。力を入れた状態で5~6秒間キープします。その後、一気に力を抜いて脱力感を感じてください。寝た状態で行う筋弛緩方と同様に、これを1~2回繰り返します。これだけで、筋肉の緊張が和らぐので、仕事や授業の前後にやってみてください。

首の筋弛緩方のやり方

デスクワークが多い人にとっては、首の痛みもあると思います。なので首の筋弛緩方も紹介していきます。デスクワークで疲れてきたら、休憩がてらやってみてください。

やり方は簡単です。まず、背筋を伸ばした状態で椅子に座ります。この時に顎は引いた状態です。そして、頭の後ろに手を組み、手で頭を前へ強く押します。同時に、手で押している力と同じくらいの力で首の筋肉を使って反発します。5~6秒間キープした後、力を一気に抜き、首を前に倒して脱力感を感じてください。これを1~2回繰り返します。これだけで、首の凝りが筋弛緩方を行う前より良くなると思います。

筋弛緩方は脱力がポイント

筋弛緩方をやっていく中で、一番重要になってくるのは、筋肉を緊張させた後に脱力感を感じることです。筋肉が緊張している原因で多いのは、心理的要因です。常に気を張っている状態から突然解放されても、心を知らないうちに気を張り続けています。それが影響して無意識に筋肉にも力が入っていることがあります。

緊張している筋肉にあえてさらに力を入れることで、脱力した時の反動を大きく感じて、以前の状態に戻すことです。なので、筋弛緩方を行っている時は、できるだけ筋弛緩方に集中して行うのがポイントです。

筋弛緩方はどこでも手軽にできる

先述した通り、筋弛緩方は家や職場、学校などと場所を選ばずにどこでもできるのが魅力です。肩が凝っていたり、筋肉が緊張しているなと感じたらすぐにできます。気になっている人は今すぐにでもやってみてください。しかし、筋弛緩方のポイントは「集中して行う」ことなので、自分が集中できる場所で行うことができるならば、そこで筋弛緩方を行うことをおススメします。

筋弛緩方の効果と禁忌は?

ここまで筋弛緩方のやり方を説明してきました。やり方を見ている限りだと手軽に行えるリラクゼーション技法となっています。しかし、実際に効果を実感してみないと自分のやり方があっているかどうかが判断できないものです。なので、筋弛緩方を行うことで得られる効果と筋弛緩方ができない人(禁忌症)についても説明していきます。

緊張をほぐしてリラクゼーション効果

先述した通り、筋弛緩方を通して得られる1番の効果はリラクゼーション効果です。筋肉が緊張している状態だと、座る、立つ、歩くなどの基本的な動きにぎこちなさが生まれたり、凝り固まっている筋肉を動かしたときに痛みが生じてしまい、日常生活が大変になってくることもあります。

なので、仕事や勉強詰めで気持ちをリフレッシュできることが少なくなっている人は、筋弛緩方を家や職場で行いリラクゼーション効果を実感してください。

睡眠不足にも効果的

筋弛緩方は、睡眠不足にも効果的です。そもそも睡眠不足には多くの原因がありますが、その多くは心的要因が占めています。学校の成績や会社の業績、人間関係のこじれなどで、常に気を張ってしまっている人の多くは睡眠不足になってしまいます。

しかし、筋弛緩方を通して、先述したリラクゼーション効果を得ることで、体がリラックスした状態に変化します。リラックス状態の体だと睡眠状態に入りやすくなる自明の理。なので、睡眠不足で悩んでいる人は、騙されたと思って筋弛緩方を行ってみてください。

筋弛緩方が禁じられている場合

今まで、筋弛緩方の魅力的なポイントについて多く説明してきましたが、人によっては筋弛緩方が禁止されているケースもあります。基本的に心筋梗塞のある人、低血糖の人、精神疾患がある人など、筋弛緩方が禁止されている人(禁忌症)もいます。

禁忌症の種類のよっては筋弛緩方ができるかどうかわかれることがあります。基本的には、禁忌症がある人は、筋弛緩方はできるだけ控えたることを勧めます。自分は筋弛緩方を行ってもよいかどうかが判断できない人や、上記の症状に当てはまる人は、一度担当医かかかりつけ医に相談をしてから行ってください。

筋弛緩方で自分の体と向き合おう

ここまで、筋弛緩方についていろいろ説明してきました。体の状態は体の持ち主しか把握できないものですが、持ち主でさえ把握できないものもあります。また、筋弛緩方を正しく行うコツは、力を入れている筋肉に神経を集中し、脱力感を味わうことです。なので、筋弛緩方を通して自分の体の状態を改めてしっかり把握してみてください。また、先述した通り、持病や禁忌症がある人は医師の相談をしてから実践してください。

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ