ゼラチンが固まらない原因は?対処法や固まらない果物など解説!

ゼラチンを使ってフルーツ入りのデザートを作ろうとしても中に入れるフルーツによっては固まらないことが良くあります。それはフルーツの何が原因で固まらないのでしょうか?徹底検証してみましょう。そもそも、ゼラチンは何からできていて、どういう仕組みで液体を固めることができるのでしょうか。海藻から作られる寒天とはどんなところが違うのでしょうか?そして、固まりにくいフルーツをどのようにすれば、固まるのか、みなさんにお伝えしましょう。

ゼラチンが固まらない原因は?対処法や固まらない果物など解説!のイメージ

目次

  1. 1ゼラチンは何からできているの?
  2. 2ゼラチンで固めるには
  3. 3ゼラチンが固まらない原因は熱の加えすぎ?
  4. 4ゼラチンを熱し過ぎない対処法は?
  5. 5ゼラチンが固まらない原因は量が少なすぎるから?
  6. 6ゼラチンの量が少なすぎが原因の対処法は?
  7. 7ゼラチンが固まらない原因は混ぜ方が足りない?
  8. 8ゼラチンが固まらない果物?
  9. 9ゼラチンが固まらない果物を使うための対処法「熱を加える」
  10. 10ゼラチンが固まらない果物を使うための対処法「缶詰やコンポート」
  11. 11ゼラチンが固まらない果物を知ろう!
  12. 12固まらない果物には柑橘系の果物もある
  13. 13柑橘系のゼラチンが固まらない果物のぜリーの対処法は?
  14. 14まとめ~ゼラチンで作るデザートを失敗なく作るために

ゼラチンは何からできているの?

ゼラチンは、牛や豚などの動物の皮や骨などから取れるコラーゲンを原料として作られている、ゼリーやヨーグルトなどに使われているゲル化剤のことですが、食用や医薬品に使われているものは精製の純度が高く、工業用や接着材に使われるものは精製の純度が低く、膠(にかわ)と呼ばれています。

どちらもほとんどその性質は変わらず、ある程度の熱された水に溶けてゲル化し、温度が下がると固まります。これを応用して、スイーツや料理に使われたり、医薬品のカプセルに使われたりします。動物性のものなので、宗教上の理由やアレルギーに気を付ける必要があります。

ゼラチンで固めるには

ゼラチンで液体を固めるには75℃~85℃程度の温度の液体の中に、少量お水でふやかしたゼラチンをまんべんなく混ざるようによく混ぜて、荒熱が取れたら冷蔵庫の中で冷やし固めるというのが、オーソドックスな使い方です。

しかしゼラチンを購入する際に箱または袋にかかれたこの使用法でもゼラチンが固まらないことが時々あります。使用法通りにしているのにゼラチンが固まらない原因は何なのでしょうか?どういうところに注意しなければならないのか、注意点を何点かお伝えしましょう。

ゼラチンが固まらない原因は熱の加えすぎ?

ゼラチンが固まらない原因の1つにゼラチンに熱を加えすぎるというのがあります。先ほども書きましたように、75℃~85℃というのがゼラチンが解けてゲル化するのに最適な温度です。

スイーツの作り方で、ゼラチンをふやかさずに直接液体に振りかけると書いているものがありますが、その場合はゼラチを入れる液体の温度が高すぎたり、または最初からゼラチンを入れて熱を加えすぎたりすることが原因で、ゼラチンのコラーゲンが固まらないことがあるのでくれぐれも気をつけましょう。ゼラチンを入れてからの沸騰などはもってのほかです。

ゼラチンを熱し過ぎない対処法は?

ゼラチンが固まらないのが熱の与え過ぎが原因の対処方法は、レシピ通りでなくてもいいので、少しのお水でゼラチンをふやかしたものを、ゼリーやババロアの液体の温度が少し下がって60℃~70℃くらいになってからよく混ぜながら溶かしましょう。

温度が低いと、今度はゼラチンが溶けにくい場合もあるので、時間をかけてよく混ぜながら溶かさなければなりませんが、熱の与え過ぎでゼラチンが固まらないという失敗は起こりにくくなりますので、この方法で作ってみましょう。レシピ通りでなくても、ゼラチンが固まれば同じように出来上がりますが、固まらなければ作り直しです。

ゼラチンが固まらない原因は量が少なすぎるから?

レシピの通りにしたつもりでも、ゼラチンの種類などによって、液体に対するゼラチンの量が少なすぎが原因の場合もあります。市販のプリンなどの中にも逆さまにしてお皿に出して食べるような硬さのプリンと、カップの中で食べるトロトロのプリンがあります。

ゼリーやババロアのレシピも同じようにカップの中で食べるタイプの場合は少しゼラチンを少なめに使う場合もあります。思い描いていたプルプルのゼリーやババロアにならないレシピなのかもしれません。トロトロもいいですが、ゼラチンで良く固めたプルプルがゼリーが好きな人も多いはずです。

ゼラチンの量が少なすぎが原因の対処法は?

固まりが悪いゼリーでもそのまま食べられるくらいなら、もう少し長めに冷蔵庫で冷やして食べてもいいですし、もしもう少ししっかり固まったゼリーを作りたいのであれば、その対処方法といてもう一度温めたゼリー液に(70℃くらい)少しのお水でふやかしたゼラチンを少し増量してよく混ぜながら入れましょう。

2度目にゼラチンを入れるときはゼラチンの臭いが気になることもありますので、最小限の増量にしましょう。また、混ざりにくいことがあり、ゼラチンが固まりになったりしますの初めに入れるときより、まんべんなくいきわたる様に、よく混ぜましょう。泡だて器や4本のおはしなどでしばらく混ぜ続けると良く混ざります。

ゼラチンが固まらない原因は混ぜ方が足りない?

対処法はよく混ぜるのみ!

ゼラチンが固まらない原因の1つに、ゼラチンが良く混ざっていないことがあります。よく混ぜたつもりでも、液体の種類によっては全体にまんべんなく行き届いていなくて、ゼラチンのかたまりができたりするため、全体的には良く固まっていません。

ゼラチンの性質状熱に強くないので、高い温度なら、ゼラチンは溶けやすいのかもしれませんが、その場合、解けても今度は温度が高すぎて、ゼラチンの固まる働きが悪くなるので、対処方法としては適温の70℃~85℃位で全体にゼラチンが行き届くようによく混ぜ合わせまること以外にはありません。

ゼラチンが固まらない果物?

フルーツを使ったぜりーやババロアなどは、簡単にできて、ビタミンCなどの栄養も摂れて、夏のおやつなどにはとてもいいですね。しかし、果物の中でいくつかの種類は、作ってもゼラチンが固まらないことが多いのです。特によく言われるのは、キウイやマンゴー・メロン・パイナップル…めずらしいところではイチジクやリンゴなどを入れてもゼラチンは固まりません。

ゼラチンが固まらない果物には何か共通するものがあるのでしょうか?これらの固まらない果物には、タンパク質を分解する酵素が多く含まれているからです。ゼラチンは動物性たんぱく質を多く含んでいるので、固める力を酵素に分解されて、固まらないのです。

ゼラチンが固まらないキウイフルーツ

キウイフルーツは、その小さな果実の中に栄養素たっぷりで、毎日1個食べると健康と美容にとてもいいと言われています。本来ならなまのまま皮をむくだけで簡単に食べられて便利ですが、タンパク質分解酵素が多く含まれているので、お肉を食べた後に生で食べると消化を助けるくらいの効用があります。

そのため、ゼラチンが固まりにくいのですが、仲間で火を通さなくても表面を熱湯に2~3分つけておくだけで、本来のキウイフルーツの栄養はほとんどなくすことなく、ゼリーに入れることができます。

ゼラチンが固まらないマンゴー

原産国はインドのようですが、今ではすっかり南国のトロピカルフルーツの代表のようになっているマンゴー。最近は沖縄や宮﨑・熊本などの国産のものもよく出回るようになりました。ウルシ科の植物の果実なので、触れるとかぶれたり、かゆくなったりすることもありますので、気を付けてください。

美肌効果や貧血予防・便秘改善などたくさんの効用があるマンゴーですが、キウイフルーツ同様、タンパク質分解酵素が多く含まれているためゼラチンがかたまりません。ゼリーに入れるときは、熱湯に浸すか、安価な缶詰を使うといいでしょう。

ゼラチンが固まらないメロン

メロンは北アフリカや中近東が原産と言われています。日本でも、果肉が薄緑のものと、オレンジ色のものなど、数種類が栽培されています。スイカやキュウリなども同じウリ科のものです。

カリウムが多く含まれているので利尿効果でむくみを取ったり、果肉がオレンジ色の赤肉のメロンにはベータカロテンによる、抗酸化作用で老化予防やがんの予防など効用は伝えられていますが、やはりメロンにもタンパク質分解酵素がたくさん含まれているためゼラチンが固まらないので、ゼリーになまで使うことはおすすめできません。熱湯につけてから入れてください。

ゼラチンが固まらないパイナップル

パイナップルと言えば、酢豚にはいっていたり、ハンバーグの上にのせたり肉料理によくつかわれます。それは、パイナップルと一緒に傷めたり焼いたりすると、風味や味がいいだけではなく、お肉が柔らかくなるからです。それがタンパク質分解酵素の力なのです。

果物の中でも、タンパク質分解酵素の含有量は1,2を争うパイナップルですから、やはりゼラチンは固まらず、なまのままぜりーに入れることはできません。パイナップルの缶詰は安価ですし、手に入りやすいので、缶詰を使うと良いでしょう。

ゼラチンが固まらないイチジク

イチジクは不老不死の果物と言われるほどカラダのためになる栄養素がたくさん含まれています。私たちが普段食べているところは、本当は果実ではなく、イチジクの花の部分です。漢字で書くと無花果と書きますが、華がないのではなく、私たちが花をたべてしまっていたのです。

アダムとイヴの禁断の果実とはイチジクであったとか…日本のいたるところで栽培されているイチジクですが、収穫の時期が初夏から秋と長く、ゼリーを食べたい時期と重なっていますが、イチジクもなまではなく、コンポートなどにして入れましょう。

ゼラチンが固まらないリンゴ

リンゴは日本人にはとてもポピュラーな果物ですね。青森や長野などの産地のものが良く出回っています。1日に1個のリンゴは医者も遠ざける。と言われるほどリンゴにもたくさんの栄養があります。リンゴ酸クエン酸の働きで疲労回復。食物繊維が豊富で整腸作用、ポリフェノールの働きで、老化防止など8000年も前から人類に食べ続けられてきた理由がわかります。

しかし、ゼラチンをなまのままでは固めることはできないので、コンポートがおすすめです。やわらかく煮たコンポートなら、ゼリーとの相性もバッチリでしょう!

ゼラチンが固まらないモモ

7~8月が旬のモモはバラ科桃属の果実です。中国が原産でとされています。日本でもその歴史は古く、縄文時代の古墳からは種がすでに見つかっています。種類はいくつかありますが、その収穫期は10日ほどと短いため、なまで食べられる回数はあまり多くはありません。

しかし、缶詰のモモは1年中安価で食べることができますし、先に書いた他の果物同様、なまのままではゼラチンが固まりにくいので、是非缶詰を使ってゼリーを作ることをおすすめします。

ゼラチンが固まらない果物を使うための対処法「熱を加える」

タンパク質分解酵素(プロメラインなど)が多く含まれているゼラチンが固まらない果物のゼリーが作りたいときの対処法にはどのようなものがあるでしょうか?

タンパク質分解酵素は熱に弱いので、ゼラチンと混ぜる前に果物に熱を加えるとタンパク質分解酵素の働きが弱くなり、またはなくなってしまうため、ゼラチンが固まらない果物のゼリーを作ることができます。熱を加えると言っても直接火にかけなくても、熱湯の中に数分つけておくだけで、分解酵素は働きが弱くなるので、果物の味や風味がなくならない程度に熱湯につけてみましょう。

ゼラチンが固まらない果物を使うための対処法「缶詰やコンポート」

また、ゼラチンが固まらない果物の代表格のパイナップルやモモなどの場合には、缶詰を利用することもおすすめです。リンゴやイチジク等はコンポート(砂糖水などで煮たもの)を使うといいでしょう。缶詰やコンポートなどは熱も加えていますし、糖分を加えて煮ることにより、甘味もあってゼリーに入れるのには適しています。

ショウガにもタンパク質分解酵素はたくさん入っています。ジンジャーエールのゼリーなどはさっぱりしていて美味しいですが、このような時も炭酸と合わせる前にショウガの砂糖煮を作ってから、作りましょう。

ゼラチンが固まらない果物を知ろう!

暑い季節だけではなく、1年中を通して、口当たりの良いゼラチンを使ったデザートや料理は応若男女問わず好まれています。ゼラチンが動物性たんぱく質でできていることにより、タンパク質分解酵素を多く含む果物を生のままで使うとゼラチンが固まらず、失敗してしまうばあいは初心者じゃなくても多々あります。

しかし、果物が入っているゼリーは、見た目も美しく、食欲もわきます。色々な方法を試して、失敗のないゼリー作りを楽しんでください。

固まらない果物には柑橘系の果物もある

ゼラチンが固まらない果物は、タンパク質分解酵素の働きが強いものだけではありません。柑橘系の果物、ミカン・レモン・グレープフルーツなどでゼリーを作ろうとしても、なかなか固まらないことがあります。

これらの固まらない果物の共通点は、酸味(すっぱい)ですが、酸味が強いと何故固まらないのでしょうか?柑橘系の果物の酸味にはゼリーを柔らかくしてしまう働きがあるようです。この働きによって、ゼラチンが固まりにくくなるのです。

柑橘系のゼラチンが固まらない果物のぜリーの対処法は?

柑橘系のゼラチンが固まらない果物をいれてぜりーを作る対処法としては、①液体をオレンジジュースやグレープフルーツジュースにしたい場合は、果汁を20%以下にすれば大丈夫です。②果物そのものを入れて使う場合は、生の果物を使う場合は全量の20%を超えないように気を付けましょう。

③タンパク質分解酵素が多く含まれている果物同様、缶詰を使うのも有効です。ミカンの缶詰などは手軽に手に入りますし、多めに果肉を入れても固まります。柑橘系のゼラチンが固まらない果物はその量を考えれば固めることが可能になります。

まとめ~ゼラチンで作るデザートを失敗なく作るために

ゼリーやババロア・レアチーズケーキなどゼラチンを使って作るデザートは、のど越しもよく小さな子どもからご年配の方まで1年を通して好まれます。ゼラチンの特性を理解すれば、簡単に作れるはずのデザートですが、失敗も多いです。

適温・適量、そしてよく混ぜることは必須ですが、その他にも大切なのは、果物との相性です。動物性タンパク質でできているゼラチンにタンパク質分解酵素をたくさん含んでいる果物を入れたり、酸味が強い果物をたくさん入れたりすると、ゼラチンは固まりません。

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