エビの背わたの取り方は?簡単綺麗な下処理方法と取る理由は?

エビを料理に使うとき、尻尾の黒い線の『背わた』が気になります。このエビの背わたをとるのはなかなか面倒な作業ですが、コツをつかめば殻付きでもむいたエビでも、もちろんボイル済みのエビでも簡単に取ることができます。エビの背わたの簡単な取り方や、調理やエビの下処理の方法から、そもそもなぜ料理のときにエビの背わたをとる必要があるのか、下処理で背わたをとる理由まで合わせて紹介します。

エビの背わたの取り方は?簡単綺麗な下処理方法と取る理由は?のイメージ

目次

  1. 1エビの下処理に欠かせない背わた取り
  2. 2そもそもエビの背わたって何?
  3. 3エビの背わたを取り除く理由
  4. 4殻付きのエビの簡単な背わたの取り方
  5. 5殻をむいたエビの簡単な背わたの取り方
  6. 6ボイル済みのエビでも背わたが付いていることがある
  7. 7ボイル済みのエビの背わたの簡単な取り方
  8. 8エビの背わたを取った後の簡単な殻むきの方法
  9. 9えびの殻をむいた後の下処理のポイント
  10. 10エビの背わたを上手にとって美味しいエビ料理を楽しもう

エビの下処理に欠かせない背わた取り

エビといえばプリップリの身の歯応えだけでなく、旨みや甘味がたっぷりの和洋中問わず使える、大人にも子供にも大人気の食材です。そんな人気食材のエビですが、尻尾の背の部分にある黒い筋が気になったことはありませんか?この黒い筋こそが、エビの背わたと呼ばれるものです。このエビの背わたの簡単な取り方を始め、背わたをとる理由に料理前の簡単な下処理の方法まで紹介します。

そもそもエビの背わたって何?

このエビの尻尾にある背わたというものは、そもそも何なのでしょうか?エビの背わたの正体はエビの『腸』です。エビは砂の中の微生物を食べたり、死んだ魚などを食べているものが多く、当然腸である背わたにも砂などが詰まっている場合が多いです。消化器官でもあるので、当然好ましくないものが入っている可能性も高く、できうる限りは綺麗に取り除きたい器官です。

同じエビでも養殖の場合は餌が管理されているので、黒いものはもっぱら砂ということになります。いずれにせよ食感が悪くなったり、臭いに悪影響が出ることには変わりがないので、簡単に取れる方法を利用して綺麗に取り除き、美味しい料理を作りたいものです。

エビの背わたを取り除く理由

先ほども説明したように、エビの背わたは腸に当たる器官です。エビの食べたものが詰まっているため、砂を始めさまざまなものが詰まっています。エビを調理するときに、下処理で背わたを取らずにそのまま使った場合、背わたの中の砂でジョリジョリした食感がしたり、生臭さが出たりすることがあります。エビを料理に使うときに下処理で背わたを取るのは、臭みが出るのを防ぎ、食感を良くするためというのが理由です。

他にもエビの赤や白のきれいな身に、背わたの黒い線が入っているのは、見た目にも悪く食欲をなくす理由になります。せっかく料理しても、エビの背わたを取るという下処理を怠ると、見た目や食感ばかりか臭いまでもが台無しになりかねません。エビの背わたは簡単な方法で下処理できるので、綺麗に背わたを取り除いてから調理しましょう。

エビの背わたは食べても大丈夫?

エビの背わたがエビの腸であることや、背わたの中に入ってるであろう物を考えた場合、エビの背わたを食べても大丈夫なのか気になるところです。答えは『大丈夫』です。ただし先にも説明したように、砂によるジャリジャリ感や、食べたものから出る生臭さといった、味や食感、臭いなどの弊害が起こる理由になるため、取るのも大変な小さいエビ以外は、下処理の段階で取り除くようにしましょう。

エビの尻尾のお腹側にある黒い線も背わた?

まれにエビの背わたは尻尾にある黒い線、としか知らなかったため、エビの尻尾のお腹側にある色が薄めの線を取っていた、という人がいます。確かに良く見ると、エビの尻尾の白いお腹側にも黒っぽいような青っぽいような、色のついた線が走っています。こちらの線はエビの背わたではなく、エビの尻尾の神経に当たる線です。そのためエビのお腹側の線は、背わたではないので取る必要はありません。

殻付きのエビの簡単な背わたの取り方

シーフードパスタの飾り用やボイルなど、エビを殻付きのまま料理に使うことも珍しくありません。丸のままでエビを買ってきて、最終的にむいた状態のエビを料理に使うときでも、先に背わたを抜き取って下処理をし、それから殻付きのまま塩湯でしたほうが、身が縮みにくく簡単に殻をむくことができるおすすめの方法です。エビを調理するときは、まずは背わたを抜くという下処理のほうを先に行います。

頭が付いたままの有頭エビの背わたの取り方は、エビの頭部と尻尾の間に竹串を刺して抜き取ります。エビの背わたは、透けて見えるほど浅い場所を通っているので、簡単に見つけやすいだけでなく、竹串も深く刺す必要はありません。コツさえつかんでしまえば、誰でも簡単にエビの背わたを下処理できる方法です。

まずは人差し指と中指でエビの頭部を固定し、尻尾の部分を同じ手の親指で押し下げます。頭部と尻尾の間に見える身に竹串を浅く刺します。背わたが見つかったら、竹串と親指の腹でしっかり挟んだ後に、ゆっくりと背わたが切れないように気をつけながら引っ張り出します。無頭エビの場合は、尻尾の中央部分の節の間に竹串を刺して、後は有頭エビと同じ方法で背わたを抜き取ります。

エビの背わたが残ってしまった場合の背わたの取り方

むき身のエビでもそうですが、背わたが抜け切らずに途中で切れてしまうことがあります。力の加減が理由で背わたが切れてしまうこともありますが、エビの鮮度が落ち始めていることが理由で、背わたが切れやすくなっている場合もあります。そのような場合には、尻尾の先のほうから少し上くらいの節の間に竹串を刺し、同じように背わたを探して、ゆっくり抜き取るようにします。

それでもまた背わたが切れてしまった場合は、有頭エビを使った料理を諦め取り方の方法を変えます。茹でるときにエビの殻からも味が出るため、あえてそのまま一度茹で上げます。たっぷりのお湯に、なめてみたときに塩味を感じるくらいの塩を入れて、2分~3分くらい茹でます。茹で過ぎるとせっかくのエビが硬くなるので、ざるに上げてそのまま1分~2分置いて、ゆっくりと熱を通すと身が硬くなるのを防げます。

熱が通ったら、うちわなどで扇いで冷ますのがおすすめの方法です。水で冷やすと、せっかくのエビの味が抜けてしまうだけでなく、水っぽくなって食感も悪くなってしまうので要注意です。エビが冷めたら殻をむき、エビの背中にそって浅く包丁を入れます。切り口から包丁で背わたをかき出せば、残った背わたも綺麗に取り除けるおすすめの取り方です。

殻をむいたエビの簡単な背わたの取り方

エビフライや天ぷら、エビチリのように、むきエビを使った料理も多くあります。飾りとしてわざと尻尾を残す料理の場合は、加熱する前に殻をむいてしまいます。そんな殻を先にむいた場合のエビの背わたの取り方は、尻尾から1節目あたりに爪楊枝を浅く刺します。そのまま真上に爪楊枝を抜くと、背わたも一緒に出てきます。背わたを引き抜くようにしながら、右にクルクルと爪楊枝を回すと、簡単に背わたを抜き取れます。

より確実にエビの背わたを取り除く方法としては、背中側を切り開くという方法があります。ゆでた後に、ごくごくわずかな切れ込みを入れる分には、その後の調理でもそこまで大きな変化はありませんが、切り開き方次第では切込みが外側に反り返って、切り口が開いてしまいます。その点もあえて考慮に入れて料理に使うならば、より簡単に綺麗に背わたを取ることも可能です。

ボイル済みのエビでも背わたが付いていることがある

スーパーで買ってきたボイルエビなどは、背わたが残ったままボイルされていることも多くあります。1匹1匹の背わたを取るのは手作業で行うため、コスト面などの理由から下処理されないままボイルされていることが多いためです。そのため料理に使う前に、下処理として背わたを取る必要があるのです。ボイルエビを買ってきたときは、そのまま使えるかどうか背に黒い線がないことを確認しましょう。

黒い線のないボイルエビは背わたをとってあるの?

ボイルエビにかかわらず、近頃は背わたが見えないエビが出回るようになっています。背わたがなかなか見つからず、ほじくりかえして結局見つからず、そのまま使うことになりますが、エビに背わたがなくなったわけではありません。実はこのエビたちは、出荷前になると餌を与えられず絶食させられた結果、腸にあたる背わたの中のものも全て排出した後のため、一見すると背わたがないように見えるだけなのです。

これは背わたの処理を知らない人への配慮なのかもしれません。ですが、絶食させられたエビは当然のごとく痩せて味も落ちています。餌代がかからなくなる分コストも下がるため、エビの値段も下げられます。確かにお財布や背わたの処理が大変という人にはやさしいといえますが、痩せて味も栄養も落ちたエビは避けたいものです。背わたがある=ちゃんと餌を食べてきた元気なエビということを、背わたが教えてくれるのです。

ボイル済みのエビの背わたの簡単な取り方

スーパーで買ってきたボイルエビに背わたが残っていたときには、当然下処理の段階で取り除きましょう。ボイルエビの背わたの取り方は、殻付きのエビの背わたを取りきれなかったときと同じ方法を使います。背中に沿ってごくごく浅く包丁を入れて、切り口から包丁を使って背わたをかき出して取り除きます。1つのエビに背わたが残っていたら、残りのエビも残っている可能性が高いので、同じ方法で処理しましょう。

ボイルエビでも背わたが残ったまま料理に使うと、背わたの中の砂で食感が悪くなったり、後から生臭い臭いが出てくることがあります。ちょっとした手間で料理を美味しく楽しめるかどうかが変わるので、ここは面倒と思わずに丁寧に下処理しましょう。家族がおいしく食べている顔を思い浮かべて、楽しく料理を作るためにも下処理は大切です。

エビの背わたを取った後の簡単な殻むきの方法

エビの殻をむくときに、途中で身が切れてしまったり、尻尾のとげが刺さって痛い思いをしたことはありませんか?エビの殻を簡単にむくコツがあるんです。まず最初に尻尾の中央の尖った突起部分を折ります。その後、頭側の1節分の殻をむきます。最後にむいた頭側の部分と、尻尾を持って引っ張ります。追った尻尾の突起部分から空気が入り、するりと実を抜くことができます。簡単な方法なので、からむきがはかどりますよ。

エビの尻尾を残す場合の下処理とその理由

天ぷらやエビフライといった料理の場合、身の部分の殻はむきますが、尻尾は飾りとして残すことが普通です。このときも下処理をしておくかどうかで、料理の仕上がりや油の跳ね方といった、味だけでなく安全面でも違いがあります。エビの背わたを取り、加熱後に丸まってしまわないように腹側に隠し包丁を入れるだけでなく、尻尾にもいくつか下処理を行います。

衣やパン粉をつける前に、尻尾の先を綺麗にカットして形を整えた後、尻尾を開いて包丁で削いで隠れた水を出し切ります。尻尾を削いで水を出すのには理由があります。単に尻尾に付いた水で油跳ねが起こるだけでなく、尻尾には汚れた水も溜まりやすいため、背わた同様臭いの元になることもあります。せっかくの料理の風味を損なわないためにも、尻尾の水出しはきちんと行いましょう。

むいたエビの殻から出汁をとる方法

エビの殻には豊富な栄養素が含まれています。カルシウムはもちろん、カニなどの甲殻類と呼ばれる食材の殻には、さらに「キチン質」という成分が含まれています。免疫力の向上効果や、高脂症の改善効果が期待できると注目を集め、サプリメントにも良く使われている成分です。天ぷらやエビフライの尻尾にも当然含まれている成分でもあり、食あたりもしにくくなる効果もあるため、なるべくなら尻尾まで食べるのがおすすめです。

そんなエビの殻から、美味しい出汁をとる方法があります。まずエビの殻は、できれば頭も一緒に水でよく洗いましょう。海産物に付着している食中毒菌は真水に弱い性質があるので、丁寧に水洗いすることで殺菌することもできます。よく洗ったエビの殻と頭を、フライパンで焦げないように火加減を調節しつつ、じっくりと乾煎りします。

乾煎りがすんだエビの殻と頭を、すり鉢やフードプロセッサーで細かく粉砕します。鍋に細かく砕いたエビの殻と頭、そして水を入れて、沸騰してきたら火を弱めてふきこぼれないように注意しながら5分ほど煮込みます。仕上げに茶漉しや布巾といった目の細かいもので漉して、しっかり旨みまで絞りきると、エビ色の出汁の完成です。乾煎りしているその場に水を注いで煮込み、そのままフードプロセッサーにかけて漉す方法もありです。

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えびの殻をむいた後の下処理のポイント

殻付きのまま買ってきたときは、そのまま茹でたほうが身の縮み方も少なく、殻もむきやすくなるのでおすすめですが、天ぷらやエビフライの他、先に殻をむいて調理する場合やむきエビを買ってきたときなどは、もう一手間かけることで臭みが取れてプリップリになる方法があります。

まずは殻をむいたエビを塩で揉むことで、身を引き締めるだけでなく、汚れや臭みを浮き出させることができます。汚れや臭みが浮き出てきたところで、そこに片栗粉を適量まぶして、片栗粉に浮き出した汚れや臭みを吸い取らせます。その後水で手早く片栗粉を洗い流せば完成です。余分な水分だけでなく、ぬめりもすっきり取れるので、素材を生かした料理の下ごしらえにおすすめの方法です。

エビの背わたを上手にとって美味しいエビ料理を楽しもう

エビの下処理は面倒に思えることも多いかもしれません。ですが料理にエビが入っただけで、旨みが増して彩りも良くなり、存在感を感じさせる美味しい素材であることも事実です。ちゃんとした処理をして、プリップリの美味しいエビ料理をたっぷりと楽しんでください。

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