オートミールは体に悪い？理由と健康的に食べる方法を解説！

健康に良くダイエットにも良いスーパーフードとして、近年注目を浴びているオートミール。ダイエットに成功した人をはじめ、ボディビルの選手でも食事に取り入れている人は多いです。しかし、一方で「消化に悪く便秘になった」「太ってしまった」というデメリットの意見も見られます。

オートミールが体に悪いと言われるのはなぜでしょうか？その原因となる食べ方や、健康に食べるための方法について紹介します。

オートミールが体に悪いといわれる原因の一つが、消化に悪いことです。オートミールは白米や小麦などの穀物に比べ、たんぱく質やビタミン、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。中でも多いのが、食物繊維です。豊富な食物繊維のおかげで消化スピードが遅く腹持ちが良いので、ダイエットに向いているといわれます。

逆に、この消化の遅さが原因となり、食べ過ぎると胃や腸に大きな負担をかけてしまうのです。そのため、疲れている時に食べると、お腹の調子が悪くなり、体調を崩してしまうこともあります。

オートミールの食物繊維量は100g中9.4gです。食物繊維が豊富な野菜として有名なキャベツ（1.8g）やごぼう（5.7g）よりも非常に多く含まれています。しかし、多く摂れば良いというわけではありません。1日に摂る量は18～20g程度が良いといわれており、摂り過ぎるとビタミンなどの吸収を妨げたり、便秘や下痢になることもあります。

オートミールをパスタと同じように毎食100gずつ食べると、3食で摂取量は28.2gとなり、1日分の摂取量よりも多く摂りすぎることになってしまいます。

オートミールはダイエットに良いといわれることから、低糖質・低カロリーなイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、オートミール自体のカロリーが低いわけではありません。

100gあたりのカロリーは380kcalとなり、同じグラム数の白米（356kcal）、玄米（346kcal）よりも高いのです。また、オートミールの糖質は100gあたり59.7gです。

このことから、オートミールばかり食べたり食べ過ぎたりすると、かえってカロリーや糖質過多となり、ダイエットの逆効果となってしまいます。

お湯でふやかしたオートミールは味がなく、そのままでたべるのは苦手な人も多いようです。美味しく食べるために、フルーツをトッピングしたり、牛乳やヨーグルト、はちみつなどの甘味料をかけて食べる人も多くいます。しかし、フルーツや甘味料は、カロリー・糖質が高いため、かけ過ぎると太る原因になります。

ダイエットのためにオートミールを食べているのに、なかなか痩せないという人は、高カロリー・高糖質の原因となるトッピングになっていないかを見直した方が良いでしょう。

オートミールは栄養価の高い食べ物ですが、3食全てを置き換えるのは、健康やダイエットに逆効果です。同じ食事を毎食続けて食べたり、食べるものが偏ってしまうと、栄養が偏り代謝が悪くなってしまいます。そのため、肥満や生活習慣病の原因となってしまうのです。食事は主菜と副菜をバランスよく食べることを心がけましょう。

オートミールを食べるとお腹の調子が悪くなり、体に悪いと言われるのは、主に食べ過ぎが原因です。オートミールに含まれる食物繊維量やカロリー量、他の食事からも食物繊維を摂取することを考え、1日に食べる量は100gまでにしましょう。また、1食の量は30～40gが目安です。

量を見ると少なく感じるかもしれませんが、水や牛乳を加えて加熱すれば、お茶碗1杯分ほどまでかさが増します。消化スピードが遅く腹持ちも良いため、少量でも満腹感があります。

オートミールを取り入れたダイエットのおすすめは、一食をオートミールに置き換えることです。どの食事を置き換えても構いません。おすすめは、空腹状態で食事を摂ることになる朝食、カロリーや糖質量を抑えたい夕食の置き換えです。基本はお湯や牛乳、豆乳を加え、加熱します。

飽きないためのおすすめのアレンジ方法として、お茶漬けの素とお湯をかけたオートミール茶漬け、牛乳に一晩浸したオーバーナイトオートミールというものがあります。

一食だけの置き換えでは、食事間の空腹に耐えられず、続けるのが難しいという人もいるでしょう。一食の置き換えが難し時は、普段食べているご飯やパンをオートミールに代えるだけでも、効果があります。ご飯はお茶碗1杯（約150g）で糖質が約55gあるのに対し、オートミールは1食分（約30g）で糖質20g以下に抑えられるためです。

一食置き換えや主食の置き換えは、毎日ストレスなく続けることが重要です。無理なく続けられる方法で食べましょう。

オートミールは食物繊維が豊富です。食べ過ぎるとお腹の調子が悪くなることもありますが、適切な量を食べれば、ダイエット効果が期待できます。食物繊維は腸の蠕動運動を促し、代謝を良くする効果が期待できます。さらに腹持ちが良いため、満腹感が得られ、食べ過ぎや間食を防ぐこともできるのです。

また、米やパンといった主食に比べて、1食分のたんぱく質やビタミン量が多く、糖質が少なめであるのも嬉しいポイントです。1食分の食べる量を守ることで、ダイエットに効果的な食事ができます。

オートミールは穀物であるため糖が含まれますが、GI値が低く糖の吸収スピードが遅いことも、ダイエットに効果的と言われる理由です。GI値とは食後の血糖の上昇度を表したものです。GI値が高いとインスリンが多量に分泌され、脂肪を体に溜め込んでしまうため、肥満の原因になります。

白米やパンなどの主食に比べて、オートミールはGI値が低く、血糖値が上がりにくい穀物です。そのため、インスリンの分泌が抑えられます。また、豊富に含まれる食物繊維も、糖の吸収スピードをゆるやかにする効果があります。主食を置き換えることで、肥満や高血糖を抑えた健康的な食事ができるのです。

オートミールが体に悪いと言われる原因は、主に食べ過ぎによるものです。ダイエット目的で、3食とも置き換えたり1日に食べ過ぎると、食物繊維の摂りすぎでお腹の調子が悪くなったり、太ってしまいます。健康やダイエットには、バランスの良い食事が欠かせません。1食の量を守った上で、健康的に食べることを心がけましょう。