わけぎとねぎの違いは？ぬたのレシピや食べ方は？栽培も人気

わけぎは春が旬の野菜で、ぬたや酢味噌和えで食べることが多い食材です。一見するとねぎと区別がつきにくいですが、どのような違いがあるのでしょうか？この記事では、わけぎとねぎとの違いやわけぎを使ったぬたなどの人気レシピについてまとめました。また、栽培方法についても紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

　　　　　　　　　　　　　　　わけぎとねぎの違い

わけぎとねぎの見分け方のポイントとしては、球根があるかないかです。それぞれの野菜の根の部分に注目すると違いがわかりやすいです。わけぎの根の部分は少し膨らんでおり、ねぎの根の部分には膨らみがありません。

また、二つの野菜は味にも違いがあります。わけぎは、癖が少なく甘みが強いという特徴があります。一方で、ねぎは辛味が強く、香りが強いです。それぞれの野菜を比較すると、わけぎの方が食べやすい食材であることがわかります。

わけぎとねぎとを比べると、わけぎの方が値段が高いといわれています。わけぎは収穫量がねぎと比較すると少ないので、ねぎに比べて値段が高くなることが多いです。ただし、旬である春や秋には産地直売所などで安価で売られている可能性もあります。ぜひ、旬の季節に探してみてください。

わけぎにはβカロチンや葉酸、ビタミンCなどの豊富な栄養素が含まれています。βカロチンは体内でビタミンAに変わる物質で、免疫力を高める作用があります。また、βカロチンには活性酸素の発生を抑制する働きもあるので、ガン予防にも効果的です。つまり、わけぎはねぎと同じく風邪予防に効果的な野菜なのです。

また、両方の野菜に含まれる香りの成分であるアリシンは、胃腸の働きを活発にする作用があります。この栄養素は、消化促進や食欲アップに効果的です。さらに、ビタミンCはアンチエイジングの効果があるとされ、近年注目されている栄養素です。

ビタミンCは美肌にも効果的ですので、肌が乾燥しやすい冬には特に摂りたい栄養素であるといえます。一方で、ねぎも同様にアリシンやβカロチン、ビタミンCを豊富に含んでいます。その他には、ネギオールというねぎの白い部分に多く含まれる特有の栄養素があります。

ネギオールには殺菌作用があり、菌やウイルスの働きを抑制する効果があるとされている栄養素です。また、発汗や解熱などの作用もあるので、風邪を引いた時に効果的な栄養素であるといえます。

わけぎの基本の食べ方と保存方法を紹介します。日持ちする保存方法をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

わけぎは独特の甘みを堪能できるように、火を通す料理に使用するのがおすすめです。中でも、ぬたはわけぎを美味しく食べられると人気の調理法です。ぬたは砂糖や味噌、酢で作った調味料と食材を和える料理で、わけぎが旬である春によく食べられます。

また、練った粉からしを加えて、辛子酢味噌で和えて食べるのもおすすめです。さらに、ぬたはホタルイカやわかめなどの食材とも相性が良いので、ぜひ試してみてください。

わけぎは薬味として、料理に使うことができます。ねぎの辛みや香りが苦手な人は、わけぎを薬味にするのもおすすめです。わけぎはねぎと比べると辛みが少なく甘みが強いので、ねぎよりも比較的食べやすい食材といわれています。

ねぎの代わりの薬味としてうどんや冷や奴など様々な料理に使うことができるので、ぜひ多様な使い方を試してみてください。

わけぎは鮮度が落ちやすく、気温が高くなると傷みやすい食材といわれています。冷蔵する場合は、切らずに新聞紙に包んで野菜室で保管するようにしましょう。また、濡らしたキッチンペーパーで包んでビニール袋に入れて冷蔵するのもおすすめです。

さらに、わけぎを切ってから保存する場合は、タッパーにキッチンペーパーを敷いてその中に保存すると多少日持ちします。保存期間は2〜3日ほどですので、早めに食べきるようにしましょう。

わけぎをすぐに食べきれない場合は、冷凍保存をするのもおすすめです。冷凍保存をする場合はあらかじめわけぎを刻んでおき、タッパーやラップなどに包んで保存します。切ってから冷凍保存すると、必要な時にすぐに使えて非常に便利です。

また、火を通して保存することも可能です。その際はわけぎを軽く茹でてよく水気を絞ってから、保存するようにしてください。しっかりと水気を切らないと、解凍した際に食感が悪くなってしまう可能性があります。冷凍保存をした場合は、約3週間ほど保存することができます。

わけぎを使った人気レシピについて紹介します。定番のぬたの作り方から炒めものまで様々なレシピを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

【材料】

• わけぎ 1束
• 油揚げ 1枚
• A味噌 大さじ1.5
• A酢 大さじ1.5
• A砂糖 大さじ1.5

1. 油揚げをフラパンでこんがりと焼き、食べやすい大きさに切ります。
2. わけぎ1束を沸騰した湯に入れ、1〜2分ほど茹でます。茹で上がったら、ざるに上げ冷まします。
3. 包丁を寝かしてわけぎを潰すようにしぬめりを出してから、食べやすい大きさに切ります。
4. ボールにAの調味料を入れ、よく混ぜます。
5. 3のわけぎと油揚げを加え混ぜ合わせたら、完成です。

ぬたは、わけぎを使ったレシピとして最も有名なものの一つです。甘みの強いわけぎに甘酸っぱい酢味噌が非常によく合うと人気の一品となっています。

このぬたのレシピは非常にシンプルな食材のみを使っているので、簡単に作ることができます。また、ぬたにはイカや貝などの魚介類を加えるのも旨味がより強くなり、おすすめです。

【材料】

• わけぎ 100g
• 豚ロース肉 120g
• もやし 100g
• 卵黄 1個分
• 白味噌 70g
• 砂糖 大さじ2
• 酢 大さじ3
• 粉からし 適量

1. わけぎの根の部分を切り落とし、白い部分と緑の部分をそれぞれ3cmずつに切っていきます。
2. 豚肉を3cm程度の長さに切ります。
3. 粉からしをボールに入れ、水を少量ずつ入れ練ります。
4. 鍋に湯を入れ、沸騰させます。沸騰したら鍋の中にザルを入れ、緑の部分から茹でていきます。茹で終わったら、水切りをしてザルに上げておきます。
5. 白い部分を1分30秒ほど茹で、水切りしザルに上げます。
6. もやしも1分30秒ほど茹で、同じく水切りしザルに上げます。
7. 豚肉はこびりつかないように、箸で混ぜながら茹でます。色が変わったら、水切りをしてザルにあげます。
8. ボールに白味噌と砂糖を入れ、混ぜ合わせます。酢を入れよく混ぜてから卵黄を加え、さらに混ぜます。最後に練りからしを適量混ぜ合わせたら、酢味噌の完成です。
9. 8の酢味噌のなかに、茹でた野菜や肉を全て加えます。さっと混ぜ合わせたら、完成です。

わけぎと豚の酢味噌和えは、豚を加えた満足感のあるレシピです。からし酢味噌を使っているので、ピリリと辛い大人の味わいになっています。粉からしを練る際は、容器を上下返した時に練りからしが落ちない状態になるまでよく混ぜてください。

水分が多くなるのを防ぐために、粉からしを練る際は水を少量ずつ加えるようにしましょう。また、食材から水分が出て水っぽくなってしまうので、からし酢味噌と食材は食べる直前に混ぜ合わせるようにしてください。

【材料】

• わけぎ　1束
• コチュジャン 大さじ1
• ダシダ ティースプーン1.5
• ごま油 適量
• ゴマ 適量

1. 鍋にお湯を沸かします。湯に塩を少々加え、わけぎが鮮やかな緑色になるまで茹でていきます。その際、しゃもじを使って、わけぎを前後回しながら茹でます。
2. 1を冷水に浸します。水を変えてもう一度冷まし、水気を両手でぎゅっと絞ります。
3. 3をボウルに入れコチュジャン、ダシダ、ごま油、ゴマを加え、混ぜ合わせていきます。
4. 材料が満遍なく混ざったら、完成です。

わけぎのナムルは、本場韓国で作られている本格的なレシピです。甘辛い味わいのナムルが白ご飯に非常に合います。具材を混ぜ合わせる際は、ビニール手袋を使って混ぜ合わせるのがおすすめです。

手を使うことで、コチュジャンがが固まらないようによくほぐしながら混ぜ合わせることができます。このレシピはただ混ぜ合わせるだけで簡単にできるので、非常に人気です。ぜひ一度作ってみてください。

【材料】

• わけぎ 1束
• 豚バラ肉 1パック
• 酒 少々
• 中華スープの素 適量
• 卵 1個

1. 鍋を温め、ごま油を加えます。鍋に豚バラ肉を加え、蓋をします。
2. わけぎを食べやすい大きさに切り分けます。
3. 豚バラ肉を炒め、わけぎの白い部分を鍋に加えます。酒を少々入れ、蓋をし酒蒸しにします。
4. 3に中華スープの素を加え、混ぜ合わせます。
5. 豚肉に火が通ったら、4にわけぎの緑の部分を加えます。
6. 5に卵を加え、蓋をします。少し加熱したら、もう一度混ぜ合わせます。仕上げにごま油を垂らし、完成です。

わけぎはぬたも美味しいですが、炒め物にするのもおすすめです。わけぎと豚バラ肉の炒めものは、少ない材料で簡単にできると人気のレシピです。シンプルな味付けですので、わけぎ本来の甘みを存分に感じることができます。

また、この料理のポイントは、わけぎの白い部分と緑の部分で加熱時間を変えることです。こうすることで、緑の部分の加熱しすぎを防ぎ、より美味しい状態で食べることができます。ボリュームがあるので、夕食のメイン料理にもおすすめのレシピです。

【材料】

• わけぎ 100～150g 
• ミョルチエキス(カナリエキス) 大さじ3
• すりおろしにんにく 6個
• 砂糖 大さじ2
• 粉唐辛子 大さじ5
• 白ごま 適量
• メシルエキス(梅シロップ) 　大さじ1/2

1. ボールに入れたわけぎにミョルチエキスを加えます。エキスが馴染むように手で混ぜていきます。この時、変色している部分があったら取り除いてください。
2. 1ににんにくと粉唐辛子を入れます。次に砂糖を入れ、根元から漬けていきます。全体的に空気を含ませるようにまぶしてください。
3. 2に梅エキスを加えます。ゆっくり優しくまぶしていきます。
4. 最後に白ごまをまぶし混ぜ合わせたら、完成です。

本場韓国のレシピで作るわけぎのキムチは、自宅で本格的なキムチを楽しむことができると人気です。このレシピで使われているミョルチエキスというのは韓国の魚醤で、旨味がたっぷりと詰まった調味料のことです。韓国では身近な調味料ですが、日本ではインターネット通販や韓国食品店などで購入することができます。

また、このキムチは根元の方から漬けていくのがポイントです。さらに、漬ける際は全体的に空気を含ませるように混ぜ、食材に調味料が満遍なく絡んでいるかどうかもチェックするようにしましょう。キムチが完成したら匂い移りしにくいガラスの容器に入れて、冷暗所で保管するようにしてください。

【材料】

• わけぎ 1束
• Aプレーンヨーグルト 適量
• A麦味噌 適量
• A砂糖 適量
• A酢 適量
• A練りからし 適量

1. 鍋に湯を沸かし、わけぎを色よく茹でます。
2. 緑の部分の先を切り、包丁の背でしごいて中の滑りを取り除きます。
3. 1本ずつ根元の白い部分から5〜6cm長さに数回折りたたみ、緑の部分の先をぐるぐると巻きつけます。
4. Aの調味料を混ぜ合わせ、タレを作ります。
5. 器に4を盛り、タレを流し入れたら完成です。

ひともじのぐるぐるは、熊本県の郷土料理です。熊本ではわけぎのことをひともじというのですが、文字通り根の部分を軸にぐるぐると巻きつけたことが由来です。ひともじのぐるぐるを一口で食べるとざくっという食感と独特の甘みが口の中に広がり、非常に美味しいと人気です。

また、付け合わせのからし酢味噌は、ぬたで使うものと似ていますがプレーンヨーグルトを加えることでよりさっぱりとした味わいになっています。さらに、ひともじのぐるぐるはお酒にも合うので、おつまみにもおすすめの一品となっています。

焼きわけぎのおひたしは、魚焼きグリルで香ばしく焼いた人気の一品です。先にわけぎの白い部分から焼くことで、焼き上がりが均等になります。また、グリルでじっくりと焼くことで、甘みが際立ち非常に美味しくなると評判です。シンプルな材料で簡単にできるので、もう一品欲しい時の副菜としてもおすすめのレシピです。

新玉ねぎとわけぎの豚しゃぶポン酢サラダは、春が旬の食材を使ったボリューム満点のサラダです。豚肉を合わせることで、食べ応えのある一品となっています。また、野菜を茹でた残り湯で豚肉を茹でるなど作業工程も簡単ですので、料理初心者にもおすすめです。

ポン酢のさっぱりとした味わいと旬ならではの野菜の甘みが相性抜群で、箸が止まらないと評判のレシピとなっています。ぜひ一度試してみてください。

わけぎのチヂミは、わけぎの甘みとシャキシャキとした食感が美味しいと人気のレシピです。チヂミはニラを使うことが多いですが癖がないわけぎを使用すると子供でも食べやすいので、おすすめです。このレシピは他にも豚肉や干しエビなども使っており栄養バランスが良いので、ランチにもぴったりの一品となっています。

わけぎの卵とじは、大量のわけぎをペロリと食べることができると人気のレシピです。甘辛い味わいがご飯に非常に合います。少ない材料で手早く作ることができるので、時間のない日の副菜としても大活躍間違いなしです。ぬたは食べられないという子どもも卵とじなら食べられる可能性が高いので、ぜひ一度挑戦してみることをおすすめします。

わけぎは栽培が簡単なうえ複数回収穫できるため、初心者にもおすすめの野菜です。家庭菜園でも栽培することができ、8月下旬から9月上旬頃に植え付けるのが良いとされています。また、はじめて植える場合は、ホームセンターや種苗店などで球根を購入するようにしてください。

植え付ける前の下準備として、2週間ほど前までに苦土石灰を散布してよく耕すようにしましょう。また、植え付けの1週間前までに畝全体に粒状肥料を散布して、土に混ぜ込みよく耕してください。

さらに、植え付けの当日は、幅50〜60cmの畝を立てて表面を平らにならしましょう。その後、球根を15〜20cm間隔で2球ずつ植え付けてください。

わけぎは土の表面が乾いた際に、たっぷりと水やりをするようにしてください。また、肥料も頻繁に与える必要があります。さらに、植え付けの2週間後には株元へ軽く土寄せをし、液体肥料を薄めて水替わりに与えてください。その後も同様にして、1週間に1度ほど肥料を与えます。

わけぎは日光を好む野菜ですので、日なたで栽培するようにしましょう。また、生育適温は15〜20℃となっているので、秋や春に栽培をするのがおすすめです。

わけぎの育て方のポイントとしては、追肥の際に土寄せをし根元がぐらつかないようにすることです。土寄せは、1ヶ月に2回ほど行うようにしましょう。根元に土をかけてやることで、風雨や水やりなどによって少なくなった土を補うことができます。

根が露出すると直射日光や換気にさらされて弱るので、定期的に土寄せをすることはわけぎの栽培には欠かせない作業です。また、その際に追肥を一緒に行うとより生育が促進されるので、おすすめです。球根を植え付けてから収穫するまでの期間は、およそ種を植えてから30日ほどとなっています。

草丈が20〜30cmほどに伸びたら、地面から3〜4cmほど残して切り取るようにしてください。収穫後は同様に肥料を水代わりに与え，新葉の出てくるのを促します。このように栽培管理をすることで、わけぎは複数回収穫することができます。

わけぎとねぎの違いやわけぎを使った人気レシピ、栽培方法について紹介しました。わけぎは初心者でも栽培しやすい野菜ですので、家庭菜園で作るのもおすすめです。この記事で紹介した人気レシピをぜひ自家製のわけぎで作ってみてください。