妊婦はいくらを食べても大丈夫?妊娠中・授乳中の魚介類の危険性は?

妊娠中にいくらを食べても大丈夫なのか調査しました。また、妊婦は魚介類を食べても良いのか?加熱すれば良いのか?など、妊娠中や授乳中にいくらを食べる際の危険性や注意点をまとめます。本記事を参考にして、健やかな妊婦生活を送ってください。

妊婦はいくらを食べても大丈夫?妊娠中・授乳中の魚介類の危険性は?のイメージ

目次

  1. 1妊婦がいくらを食べたらダメ?
  2. 2妊婦がいくらを避けたほうがいい理由
  3. 3授乳中はいくらを食べても大丈夫?
  4. 4妊娠中や授乳中にいくらや魚介類を食べる際の注意点
  5. 5妊婦の食事でいくらを選ぶのは控えよう

妊婦がいくらを食べたらダメ?

妊娠中は、食べたものがお腹の赤ちゃんに様々な影響を与えるため、食生活は特に神経質になる方が多いのではないでしょうか?授乳中も同様です。ひとつひとつの食品に「これは食べてもいいのかな?」と、戸惑ってしまうことも多いでしょう。そのような疑問を持っている方のために、いくらを食べてもいいのか?について調査しました。

また、いくらをはじめとする魚介類を食べる際に注意することは何か?をまとめました。ぜひ最後までチェックしてください。

妊婦がいくらを避けたほうがいい理由

妊娠中にいくらなどの生物は食べない方が良いといわれています。実際に、いくらは妊娠さんが控えるべき食品として挙げられています。ただ、その理由まで詳細に知っている人は多くはありません。ここでは妊娠中にいくらを避けたほうが良い理由について詳しく説明します。

妊婦が避けたほうがいい理由①リステリア菌

リステリア菌とは、野生動物の腸管内や土や川などに生息している食中毒菌のことです。これがいくらにも潜んでいる場合があります。リステリア菌は加熱により殺菌が可能ですが、塩漬けの食品や冷蔵庫の中では繁殖してしまうという特徴があります。

いくらの他にも、加熱殺菌していないナチュラルチーズ、肉や魚のパテ、生ハム、生野菜や果物にもリステリア菌が潜んでいます。妊娠中にリステリア菌に感染すると、流産や、赤ちゃんに感染して敗血症を発症してしまうことがあります。厚生労働省から注意喚起があるほど、妊娠中はリステリア菌に注意が必要です。

妊娠中にリステリア菌に感染すると、流産につながったり、赤ちゃんが感染して敗血症となってしまったりすることもあります。重要なのは、妊娠中は普通の人より二十倍以上食中毒にかかりやすくなるということです。

妊婦が避けたほうがいい理由②アニサキス

アニサキスは、いくらを含む魚介類に潜んでいることがある寄生虫です。刺し身や寿司など、火を通さずに魚介類を食べるとアニキサスを体内に入れてしまう場合があります。体内に入れてから、数時間でみぞおちや下腹部に激しい痛みや嘔吐などの症状が、1週間程続きます。

妊娠中の場合、アニキサス症の治療方法には制限がかかります。基本的に、妊娠中は薬の服用や内視鏡などは控えたほうが良いため、体内で死滅するのを待つしかありません。アニキサスは1週間程で死滅しますが、死滅するまで苦しい思いをしなければなりません。

妊婦が避けたほうがいい理由③ビタミンAの過剰摂取

いくらは塩分やビタミンAを多く含みます。妊娠初期の段階でビタミンAを過剰に摂取してしまうと、奇形児となるリスクが高くなります。いくらを食べてしまったら、それ以降の食事でビタミンAを多く含むレバーやうなぎ、卵などの摂取を控えるようにしましょう。味付けも薄めにすることを心がけてください。

ビタミンAを取りすぎると、奇形児が生まれやすいと聞きます。食べ過ぎた場合に良くないのであって、適量の場合は食べても問題ないです。

妊婦が避けたほうがいい理由④カロリー・塩分の取りすぎ

いくらは100gで約270kcalと、意外に高カロリーな食べ物です。さらに塩分も、100gにつき約2gと、比較的多く含まれています。妊娠中にカロリーの高いものを食べ過ぎると、体重が急激に増加する可能性があります。体重の急激な増加は、妊娠中の体に負担がかかってしまいます。

また、血糖値も上がり、妊娠糖尿病となる危険性もあります。さらに、妊娠中に塩分を過剰に摂取してしまうと、妊娠高血圧症候群となる可能性があります。

妊娠高血圧症候群は、赤ちゃんにもママにも危険が及ぶものなので、妊娠中の塩分は過剰摂取を控える必要があります。

妊娠中にいくらを食べてしまったら?

衛生管理をしっかり行っているお店のいくらであれば、食べても問題ありません。ただし、食べすぎないよう注意してください。また、リステリア菌とアニサキスはしっかり加熱することで、死滅させることができます。

しかし、いくらを加熱してしまうと味も食感も全くの別物となってしまい、本来の美味しさは味わえません。いっそのこと出産後のご褒美として楽しみにとっておいたほうが、身も心も安心できます。

授乳中はいくらを食べても大丈夫?

授乳中は食べたものが母乳の成分にそのまま影響することあるため、お母さんが口にするものにも気をつけなければいけません。ここでは、授乳中にいくらを食べるとどのような影響があるのかを説明します。

母乳や赤ちゃんに様々な影響が考えられる

母乳はお母さんの血液から作られるため、食べたものが関係してきます。食べたものや食べすぎたことによって、赤ちゃんによくない影響が出ることもあります。授乳中にいくらを食べても良いですが、食べるときは少量に留めておくようにしましょう。

コレステロール値が上がる

いくらは塩分が多く、コレステロールが高いと言われている食品です。食べすぎるとお母さんのコレステロール値が高くなり、母乳を飲んだ赤ちゃんが高脂血症になってしまう危険性があります。しかし、いくらにはDHA・EPAなどのコレステロール値を抑える成分も含まれているので、毎日大量に食べすぎなければ問題ないでしょう。

どうしても気になる方は、キュウリやひじきを一緒に食べましょう。一緒に摂取することで体内の余計な塩分を排出することができます。また、コレステロールの吸収を抑制したい場合は、いくらと一緒に海藻類を食べると良いです。

食べ過ぎると乳腺炎になることがある

授乳中にいくらなどのコレステロールの高いものを食べすぎると、乳腺炎になることがあります。乳腺炎になるとお母さんは胸が痛くてしんどい思いをしますし、母乳の味が変わってしまいます。母体や赤ちゃんのためにも、いくらなどの高コレステロールな食品の食べすぎには注意が必要です。

食中毒のリスクが上がる

先程もアニキサスによる食中毒の危険性を説明しましたが、実は授乳中も同じです。母乳の成分が悪くなるということはありませんが、注意が必要です。

しかし、お母さんが食中毒になってしまった場合、授乳はできません。また、赤ちゃんに感染してしまうこともあります。授乳中にも可能な限り、いくらや魚介類などの生ものは控えて、食中毒のリスクを減らすことをおすすめします。

妊娠中や授乳中にいくらや魚介類を食べる際の注意点

これまで妊娠中や授乳中にいくらや魚介類を食べることの危険性について説明しました。しかし、魚介類の栄養素は母体や授乳中のお母さんにとってメリットが大きいため、食べずにいるわけにはいきません。

また、無理していくらや魚介類を制限しても、かえってストレスがたまってしまうこともあります。そこで、妊娠中や授乳中にいくらや魚介類を食べる際の注意点を紹介します。

食べてもよい食品かを確認する

妊娠中や授乳中に、食べても問題ない食品かを逐一確認することをおすすめします。妊婦さんが食べてはいけない食品や、食べ過ぎてはいけない食品は意外と多いです。

魚介類であれば、偏った食べ方をした場合、魚に含まれている水銀を摂取してしまうリスクがあります。水銀摂取は胎児の発達に影響を与えることがあるため、厚生労働省からも注意喚起されています。

食べてはいけない食品や、食べ過ぎてはいけない食品について知っておくことは、お母さんの義務です。お腹の赤ちゃんと一緒に楽しく安全な妊娠期間、授乳期間を過ごすためにも、母体と赤ちゃんの体を労った食生活を行うように心がけてください。

新鮮な食材を選ぶ

いくらや生の魚介類を食べる際は、鮮度の良い新鮮なものを選びましょう。賞味期限が切れているものはもちろん、賞味期限ぎりぎりのものであっても絶対に避けてください。外食でいくらを食べるときも同様です。

衛生管理をしっかり行っており、鮮度・品質・安全性について信頼の置けるお店であれば食べても問題ないでしょう。ただし、食べ過ぎると食あたりとなってしまうことがあるので、注意が必要です。

衛生管理をしっかり行っているお店のならば、食べてOK。ただし生ものは、食べ過ぎると食あたりを起こすことがあるので、節度をもって楽しんでください。

十分加熱して調理する

いくらや魚介類を食べる場合、食中毒の危険性を考慮すると十分に加熱したほうが安心です。火をしっかり通すことで、リステリア菌やアニキサスは死滅します。いくらや魚介類はしっかり火を通して食べるようにしましょう。

その他の注意点

妊娠中は消化機能が低下します。妊娠すると、女性ホルモンの影響で胃腸の動きが鈍くなったり、胃酸が逆流しやすくなったりします。さらに便秘と下痢になりやすくなります。妊娠前は普通に食べていたものでも、妊娠してからは受け付けなくなったり、胃腸の調子が悪くなることもあります。

妊娠中は、いくらや魚介類に含まれる水銀や細菌、塩分やカロリーに注意も必要ですが、消化機能が落ちているということも覚えておいてください。

妊婦の食事でいくらを選ぶのは控えよう

妊娠中、授乳中にいくらや魚介類を食べることの危険性について説明しました。生で食べることによって、食中毒や母体や胎児への悪影響を与える可能性があることがわかりました。

母体や赤ちゃんにとって、よい食事を摂ることはとても大切です。しかし、ただでさえストレスのかかる妊娠中に、してはいけないことばかりが多いとさらにストレスを感じてしまいます。本当にダメなものが何なのか、ポイントをおさえて、妊娠中や授乳中のの食生活も楽しんでお過ごしください。

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