妊婦が焼肉を食べるのはNG?妊娠中に焼肉を食べる時の注意点は?

妊婦が焼肉を食べるのはNGなのか徹底調査します。妊娠中に焼肉を食べて良いのか?レバーやホルモンは食べてもいいのか?等、妊婦が焼肉を食べる際の疑問や注意点を詳しく調べていきます。健やかな妊婦生活を送れるよう、本記事をチェックしてください!

妊婦が焼肉を食べるのはNG?妊娠中に焼肉を食べる時の注意点は?のイメージ

目次

  1. 1妊婦が焼肉を食べるのはNG?
  2. 2妊婦が焼肉を食べる時に注意すること
  3. 3妊婦が焼肉を食べる事はメリットがある
  4. 4妊婦が焼肉で摂れる栄養素
  5. 5妊娠中に摂りすぎてはいけないもの
  6. 6妊婦が焼肉を食べるのはNGでないが注意が必要

妊婦が焼肉を食べるのはNG?

笑顔でお腹を撫でている妊婦

妊婦は自分の体調だけでなくお腹の赤ちゃんの健康にまで気を遣わなければならず、食生活は特に神経質になるものです。妊娠中「○○は食べてはいけない」「○○は摂りすぎてはいけない」等の話を耳にすることも多く、戸惑ってしまうことも少なくありません。

つわりが治り食欲が湧いてくると、お腹いっぱい焼肉が食べたくなることがありますが妊娠中は焼肉を食べてもOKなのでしょうか?そこで本記事では妊婦は焼肉を食べてはいけないのか?焼肉を食べる際に注意することは何か?をまとめました。肉好きな妊婦さん必見の情報満載なので、ぜひ最後までチェックしてください。

妊婦が焼肉を食べる時に注意すること

同じ妊婦でも気にせず焼肉を食べるという人と、気になって焼肉を控えるという2通りに別れるようです。中には「妊娠中は焼肉を控えた方が良い」と言われたことがある妊婦もいるようですが、果たして本当なのか?詳しく見ていきましょう。

妊婦に危険なトキソプラズマ症

肉の中心部の色が変わるまで熱を加えれば、トキソプラズマは死滅する。

結論から言うと、妊娠中焼肉は食べても大丈夫です。「焼肉を食べると陣痛がくる」と言うジンクスもあるように、妊娠中でも多くの妊婦が焼肉を楽しんでいます。赤ちゃんが生まれるとしばらく焼肉屋に行けなくなる為、むしろ妊娠中に行った方が良いと言われる位なので心配せず焼肉を楽しんでください。

ではなぜ「妊娠中は焼肉を控えた方が良い」と言われることがあるのでしょうか?その大きな原因のひとつがトキソプラズマという寄生虫の存在です。トキソプラズマ症は、生肉やスモークサーモンなど未加熱の肉、魚などを食べることで起こる為、妊婦の焼肉は危険という認識が広まったようです。

一昔前は焼肉屋では普通にユッケやレバ刺しなどの生肉も提供されていました。その為、妊婦が焼肉屋に行くのは控えるべきという認識は今より多かったと思われます。しかし今は、ユッケやレバ刺しの提供は原則禁止されています。

生肉と焼けた肉を挟む箸やトングは分ける、レア状態の肉は食べない、よく焼く、ということに気をつけさえすればトキソプラズマ症は防げます。これらのことはトキソプラズマ症に限らず、食中毒予防にもなるので妊婦は覚えておきましょう。

妊婦が焼肉を食べてこんな症状が出たら注意

妊娠4か月の時、焼肉店に行き、ユッケやレバ刺しを食べたのを思い出したのです。その2週間後、首のリンパ節が腫れ、かぜのような症状が出ましたが、次第に治ったため、気にとめていませんでした。

トキソプラズマ症は妊娠中に初めて感染した場合にのみ、胎児にリスクがあります。妊娠以前にトキソプラズマに感染した人や、正常な免疫機能を持っている方はほとんど症状はありませんが、1割ほどの妊婦に、リンパの腫れや風邪のような症状が出ます。心当たりがあってそのような症状が出たら、すぐに医師に相談しましょう。

今はトキソプラズマが胎児に感染するリスクを減らす薬を、保険適用で服薬することができます。トキソプラズマ症以外で気を付けたい症状が、下痢や胃もたれなどです。妊娠中は体質も変わり、胃腸が弱くなったり消化機能が落ちることがあります。食べ放題で焼肉を食べすぎて胃が痛くなった、ということのないよう適量を心がけましょう。

妊婦が焼肉を食べる事はメリットがある

妊婦が焼肉を食べるデメリットばかりを伝えましたが、あまり神経質になる必要はありません。毎日の食事で牛・豚・鶏肉を食べているのと焼肉を食べることは同じことです。しかも妊婦が焼肉を食べる事はデメリットばかりでなく、メリットもあります。

妊娠中に必要な栄養素が摂れる

妊婦は約10ヶ月間、お腹の中で赤ちゃんを育てます。焼肉にはお腹の赤ちゃんにも妊婦にも嬉しい栄養素がたっぷり含まれています。焼肉には赤ちゃんの成長のために欠かせないたんぱく質や、妊婦が不足しがちな鉄分もたっぷり含まれています。

妊婦は1日70gのたんぱく質が必要と言われています。毎日この量を摂るのは意外に難しいものですが、焼肉を食べることで効率よくたんぱく質を摂ることができます。元々女性に多い貧血ですが、妊婦の実に30%〜40%が貧血であると言われています

妊娠初期から中期に貧血だと、早産や低体重児が生まれるリスクが上がるという研究結果もあるので、たかが貧血だと安易に考えない方が良いでしょう。鉄剤の効果が出るまで1〜2ヶ月はかかると言われているので、普段から食事にも気を使う必要があります。

焼肉ばかり食べることはもちろん良くありませんが、リスクを恐れて過度に肉類を避けるのは栄養バランスが崩れる原因になるので注意しましょう。

妊婦が焼肉で摂れる栄養素

妊婦が焼肉を食べることで摂れる栄養素を詳しくみていきましょう!定番の牛肉だけでなく、ホルモンやレバーなど部位ごとの栄養素も詳しく紹介します。

牛肉の場合

焼肉の定番といえば、カルビやハラミなどの牛肉です。牛肉には妊婦に不足しがちな鉄分が豊富に含まれています。特に鉄分は赤身に多く含まれているので、脂身の多い牛肉より赤身肉を積極的に摂るようにしましょう。鉄分といえばほうれん草などの野菜にも豊富に含まれています。

しかし野菜に含まれる鉄分より動物性の鉄分の方が吸収率が良く、効率的に摂取することができます。鉄分は先ほども触れたように、妊婦が不足しがちな栄養素です。積極的に牛の赤身を食べて鉄分を補いましょう。更に牛肉には、脂肪を分解してエネルギーに変えてくれるカルニチンが豊富に含まれています

「焼肉は太る」と思っている妊婦もいますが、サイドメニューの食べ過ぎやタレの付け過ぎに注意すれば、とてもヘルシーな食べ物です。

豚肉の場合

牛肉と並んで人気の豚肉には、一体どのような栄養があるのでしょうか?豚肉にはたんぱく質、鉄分の他に、ビタミンが豊富に含まれています。ビタミンB1にはエネルギー代謝を促す効果が、ビタミンB2には皮膚や粘膜の生成に効果があります。

また、豚肉にはアミノ酸を含む良質なたんぱく質が豊富に備わっています。疲労回復効果もあるので、体が疲れやすい妊婦にはうってつけです。妊婦が豚肉を焼肉で食べる場合は、脂身の多いバラ肉ではなくモモ肉やロースなどがおすすめです

鶏肉の場合

あっさりした旨味が特徴的な鶏肉は、脂っぽい肉が苦手な妊婦におすすめの食材です。鶏肉は脂質が少ない上に良質なたんぱく質が豊富に摂れる事から、筋トレ効果が期待できる食材です。もちろんタンパク質以外にも妊婦に嬉しい栄養素がたっぷり含まれています。

鶏肉にはビタミンAやビタミンB群、ビタミンKが豊富に含まれています。鶏肉のたんぱく質にはアミノ酸が豊富に含まれていますが、ビタミンにはアミノ酸の働きを助ける役割があります。更に鶏肉には悪玉コレステロールを減少させる不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。

鶏肉の唐揚げや照り焼きは、油や調味料を多く使っているので太る原因になります。その点、焼肉ならヘルシーなので太りすぎを指摘されている妊婦にもおすすめです。鶏肉は皮があるとカロリーや脂質が増えるので、皮無しでタレの付け過ぎに注意するとよりヘルシーに食べられます

馬肉の場合

馬肉を食べる機会は他の肉に比べて少ないかもしれませんが。馬肉は癖も少なく独特の旨味があり、栄養素が高い反面脂質やカロリーが低いヘルシーな肉です。鶏肉よりも更に脂肪や脂質が少ないので、カロリーが気になる妊婦にもおすすめです。

脂質自体も酸化しにくい不飽和脂肪酸なので、コレステロール値を下げる効果もあります。しかも牛肉を上回る量の鉄分が含まれているのも特徴で、牛肉100g辺り2.7mgなのに対し、馬肉には4.3mgの鉄分が含まれています。

更に馬肉にはカルシウムが多く含まれています。カルシウムは健康な骨や歯の生成には欠かせない栄養素ですが、多くの女性が1日のカルシウム摂取量に足りていません。特に妊娠中は普段の2倍のカルシウムを摂るのが望ましいと言われています

1日に必要なカルシウムを摂取するには牛乳10杯以上飲まないといけない計算になりますが、毎日この量を飲むのは困難です。そのため食事で普段から意識してカルシウムを摂取する必要があります。馬刺しはもちろん生肉なので食べるのは控えるべきですが、よく火を通せば妊婦も食べることができます。

ホルモンの場合

「妊婦はホルモンを食べてもいいのか心配」といった声も多く聞かれますが、もちろん食べてもなんら問題はありません。ホルモンとは肉の内蔵のことで、レバー(肝臓)・ハツ(心臓)・ミノ(第一胃)など10種類以上の部位に分けられています。

そのためホルモンの部位ごとに栄養価の違いはありますが、どの部位にも共通して含まれている栄養素を紹介していきます。牛ホルモンは脂肪が少なく、ヘルシーという特徴があります。更に鉄分や銅、亜鉛といったミネラルが豊富に含まれています

豚ホルモンも牛ホルモンと同じ栄養素が含まれていますが、鉄分や亜鉛はわずかに豚ホルモンの方が多く含まれています。豚ホルモンにはコラーゲンが豊富に含まれているので、美肌効果も期待できます。ホルモンの栄養価は牛も豚も大差ないので味の好みで選んでいいでしょう。

妊婦がホルモンを食べる際は生焼けに注意してよく焼いて、タレなど調味料の塩分に気をつけて適量を楽しんでください。

レバーの場合

独特の食感と味わいが楽しめるレバーはホルモンの一種ですが、他のホルモンと大きく違う点があります。それはビタミンAの含有量です。レバーには豊富にビタミンAが含まれていて、その量は豚レバー、鶏レバーが群を抜いてトップクラスです。しかもレバーのビタミンAは緑黄色野菜と比べることで吸収されやすいという特徴を持っています。

更に、鉄分・ビタミンB2、ビオチン、葉酸の含有量もトップクラスです。葉酸には胎児の先天性異常を予防する効果があるので、妊婦は積極的にとった方が良い栄養素と言われています。しかし、ひとつ気をつけなければいけないのが妊婦のビタミンAの摂取量です。

鶏・豚レバーは一日にわずか4g、牛レバーは一日50gが妊婦の摂取目安量です。少量でも目安量を超えてしまうので、なるべく妊婦は食べないよう気をつけましょう。

妊娠中に摂りすぎてはいけないもの

妊婦が気をつけるべき食べ物は意外と多くあります。知らずに食べて後悔する前に、「何をどのくらい食べてはいけないのか?」知っておきましょう。

ビタミンA

先ほども説明したように、妊婦はビタミンAの摂取量に気をつけましょう。動物性ビタミンAに含まれるレチノールは、胎児の奇形や先天性異常の原因になることがあります。特に妊娠初期は動物性ビタミンAの過剰摂取には注意が必要です。

緑黄色野菜に含まれているビタミンAはβカロテンなので、妊婦にも胎児にも影響はありません。ビタミンAも健康のためには必要な栄養素です。妊娠中はうなぎやレバーでの摂取は控え、野菜から積極的に摂取するのが良いでしょう

塩分

生じゃなく、よく焼いたのなら大丈夫ですよ。ただ、塩分のとりすぎはよくないので、タレのつけすぎには注意です。

妊婦が気をつけなければいけないのが塩分の摂取量です。妊婦の1日の塩分摂取目安量は7gですが、この量は意識しないと簡単にオーバーしてしまう数字です。ヘルシーな料理のつもりでも、醤油やドレッシングで思いの外塩分を摂取していることがあるので気をつけましょう。

特に焼肉を食べる場合は、タレの塩分に注意が必要です。焼肉のタレ大さじ1杯辺り塩分量は約1gほどです。塩分の取り過ぎはむくみの原因になったり、妊娠高血圧症候群の原因になるのでなるべく控えるのが望ましいでしょう。

香辛料などの刺激物

妊婦でもカレーやキムチなど、香辛料を使った食べ物を摂取しても問題はありません。しかし香辛料たっぷりの食べ物は胃腸の負担になりやすく、下痢や胃痛などを起こすことがあります。また、妊婦に多い痔が悪化することもあるので控えめにした方がいいでしょう。

焼肉のサイドメニューにあるキムチやコチュジャンは香辛料だけでなく、塩分も多く含まれています。焼肉との相性は抜群ですが、食べ過ぎには気をつけてください。

生肉

トキソプラズマは67度以上まで加熱しないと殺菌できません。ローストビーフ、レアステーキなど、加熱が不十分な肉を食べるのは、妊娠中は避けましょう。

妊婦が焼肉を食べるときは生焼けに気をつけましょう。冒頭で説明したように、生肉を食べることでトキソプラズマ症になるリスクがあります。妊婦が焼肉を食べるときはしっかり焼いて、中まで火が通っているか確認することでトキソプラズマ症や食中毒を防げます。

生肉のリスクは焼肉に限らず、自宅での調理や外食の時にもあります。ローストビーフやレアステーキ、自宅で調理した揚げ物や炒め物などにも気をつけるようにしましょう。

妊婦が焼肉を食べるのはNGでないが注意が必要

焼肉はたんぱく質や鉄分など、妊婦に必要な栄養素が摂れる食べ物です。塩分やビタミンAの摂取量、生焼けなど気をつけるべきことはありますが、これは焼肉に限ったことではありません。他の料理同様、食べ方や摂取量に気をつけて楽しんでください。

妊婦は妊娠が分かった時から出産まで、食事や体調管理など多くの事に気を使い、神経を張り巡らせています。あまり心配し過ぎてストレスが溜まるのも良くないので、たまには焼肉でエネルギーチャージをしてはいかがでしょうか?

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