居酒屋のお酒の原価率を調査!生ビールやカクテルはお得じゃない?

お酒の原価や原価率を調査しました。居酒屋で飲んでいる中ジョッキの生ビールの原価は150円程度だといわれています。どのお酒を居酒屋で飲むとお得なのか?ワインやカクテル、ハイボールの原価率や利益率もチェックしましょう。

居酒屋のお酒の原価率を調査!生ビールやカクテルはお得じゃない?のイメージ

目次

  1. 1お酒の原価率は外で飲むなら知っておきたい!
  2. 2お酒の原価率と値段設定はどうやって決まる?
  3. 3お酒の原価率を考えて一番得するお酒は?
  4. 4お酒の原価率の計算方法
  5. 5お酒の原価率は宅飲みで抑えられる!おすすめは?
  6. 6お酒の原価率よりもお酒を飲む事を楽しもう

お酒の原価率は外で飲むなら知っておきたい!

飲食店で飲むお酒の原価を調査しました。お店によってビールの値段が350円のところもあれば、500円というところもあります。どのお酒を居酒屋などで飲むとお得なのかを、チェックしていきましょう。また、原価と原価率の違いについても解説します。

お酒の原価率と値段設定はどうやって決まる?

店の形態や様式・仕入れ方法によって変わる

お酒の原価率や値段設定は、どのようなお店でどのような仕入れ方をしているのかで変わってきます。例えば、食事がメインのレストランと居酒屋ではお酒を仕入れる量が違います。たくさん仕入れる居酒屋の方が、仕入れ値は安いのです。

何かを購入する時には1個で購入するよりも10個セットで購入した方が、1個あたりの値段が安くてお得になったという経験をした事があるでしょう。お酒の仕入れも同じように、たくさん購入したほうが安い原価でお得に購入できるシステムになっているところがほとんどです。

また、居酒屋でも個人店の居酒屋よりもチェーン店の居酒屋の方が原価が安くなる場合がありますが、これも仕入れる量の違いからです。個人店の場合はその店の分だけしかお酒を仕入れませんが、チェーン店は何店か分をまとめて購入する事ができるので、安い値段で仕入れる事ができます。

お酒の原価率の特徴

一般的に、居酒屋でのお酒の原価率は安いといわれています。居酒屋では料理を提供するよりもお酒を飲んでもらった方が、利益率が上がって儲かるという話を聞いた事がある人もいるでしょう。飲み放題を設定している居酒屋も多くある事から、料理を食べるよりもお酒を飲んで欲しいと考えている事がわかります。

実際、お酒の原価率はお店で調整できる部分が多いという点はあります。料理の値段は一部を除いて毎日変更するものではないので、材料が高騰してしまったとしてもすぐに値上げする事ができません。最悪の場合、提供すればするほど赤字になってしまうこともあるでしょう。

その点、お酒の原価が突然高騰するという事はほとんどありません。種類によって違いはあるものの、お酒は原価率は調整がしやすいといわれています。

ビールは広告費などで原価率を抑えられるが少し高い

生ビールのことを「最も原価率を抑えることができるお酒」と考えている人は多いですが、これは大きな間違い。実際のところ生ビールは原価率の高いお酒なのです。その原価率の高さをカバーする為に、メーカーや酒屋がさまざまな努力を行っているという訳で、本当はあまり利幅の出ない商品なのです。

また、生ビールを安く提供して客の来店数が増えれば、生ビールの仕入れを増やす事ができます。そのため、ビールのメーカーに協力してもらって割引券を配っている間は、いつもよりも生ビールを安く仕入れているという居酒屋もあるようです。

ワインは仕入れ値によって大きく傾向が変わる

ワインには値段があってないようなものだといわれます。お酒の中でもともと原価が高いので、提供する時の金額も高くなります。しかし、原価率を考えると同じ値段で仕入れたワインをどれくらいで提供するのかによって原価率を変える事ができ、利益率を変えやすいお酒だともいわれています。

例えば、居酒屋で提供するワインをグラス売りにしてしまえばワインの銘柄が分からないので、100円の原価のものを200円で販売するのか500円で販売するのかで利益率は変わります。仕入れ値が高いものほど、グラスワインとして販売するのは利益率が悪い事にもなるでしょう。

サワーやチューハイはワンコインにしやすい

サワーとは蒸留酒をベースに、柑橘類などの酸味のある果汁などと炭酸を加えたものです。そしてチューハイとは無色で香りのない蒸留酒をベースに炭酸で割ったものになります。どちらも蒸留酒に何かを加えて、炭酸で割るというお酒です。ちなみに、蒸留酒とはウイスキーや焼酎になります。

色々なものを混ぜ合わせて作るので原価を落として提供しやすい、お店にとっては利益率が良いお酒になります。蒸留酒の値段が高ければ蒸留酒の量を減らして、他のお酒や炭酸でカバーする事ができるからです。

お酒の原価率を考えて一番得するお酒は?

ビールは比較的瓶なら得しやすい(同じ原価率の場合)

業務用の樽ビールは1リットル当たり500円から600円程度です。 
(10リットルの樽と20リットルの樽が有って20リットルの方が割安) 
中ジョッキが500ccなら250円から300円位に 
400ccなら200円から240円位になります。 
あんまり利益率は良くないです

ビールには生ビールと瓶ビールがありますが、どちらかから選べるのであれば瓶ビールの方が客にとってはお得です。ビールの提供される量をチェックすると、生ビールのジョッキは400ml、瓶ビールの中瓶は500mlなので、同じ値段で提供されているなら瓶ビールの方がお得になります。

原価の事から考えても、生ビールよりも瓶ビールの方がお得になります。生ビールの場合ジョッキの3割程度は泡となるため、1杯分のビールは実質300ml程度です。生ビールは居酒屋が樽で仕入れます。メーカーによって若干の違いはありますがだいたい20Lで10,000円程度の仕入れ値なので、生ビール1杯あたりの原価はおよそ150円です。

瓶ビールの中瓶は原価210円程度だといわれています。100mlあたりの原価を比較してみると、生ビールは100mlあたり50円、瓶ビールは100mlあたり42円です。生ビールの中ジョッキと瓶ビールの中瓶が同じ価格で販売されているのであれば、量も原価も瓶ビール中瓶がお得という計算になります。

日本酒・焼酎・ワインはその品質によってバラバラ

日本酒・焼酎・ワインに関しては銘柄や品質によって原価がバラバラです。ビールはその年の“でき”で値段が変わる事がありません。しかし、日本酒・焼酎・ワインの場合はその年のできによって希少価値が付くものもあり、同じ銘柄のお酒でも仕入れ値が変わってしまう場合があります。

日本酒の場合の原価率は、だいたい30から50%だろうといわれています。獺祭の場合は、一升瓶で3,000円ほどの仕入れ値の商品です。一合で提供するなら原価は300円という事になります。お店で提供される時には700円から900円なので、原価率は30%程度なのです。

焼酎の原価率は25%から40%程度だといわれています。焼酎もブランドによって値段に差があります。ただ焼酎の場合、日本酒よりもロックやソーダー割りで提供する確率が高いため、店としては原価を調整しやすくなります。焼酎を客がお得に飲むためにはロックで頼んだ方がいいでしょう。

ワインの原価は、グラス売りをしている場合で25%から60%だといわれています。ワインは最も利益率を求める事が難しいお酒で、高級であるほど原価率は高く利益率は下がります。なのでお店としては、あまり高級なものは提供したくないのです。

日本酒・焼酎・ワインの3種類であれば、焼酎が最も利益率が高いのでお店にとっては良いお酒で、高級ワインが客にとってはお得なお酒という事になります。

カクテルやサワーは実は意外と損している

各種サワーやハイボールなど炭酸系で割る系のお酒は、居酒屋の利益を支える稼ぎ頭です。逆にいえば客にとっては損なドリンクとも言えます。その原価はなんと1杯30円から50円というから驚きです。

女性に人気のカクテルやサワーですが、これらのお酒は客は損をしてお店は儲ける事ができます。ジントニックなど炭酸を使うカクテルの原価は30円から100円程度です。カクテルに使うジンやウォッカは比較的原価率が高いといわれていますが、そのジンを使ったジントニックでも原価はたった80円程度なのです。

カクテルやサワーは人気のお酒で原価率もいいので、お店はもっと提供したいと考えているのかというと、そういうわけでもないようです。お店がカクテルやサワーではなく、ビールや焼酎の方を売りたいのは手間がかかるからです。

ビールや焼酎はグラスに注ぐだけですが、カクテルやサワーはお酒を調理する必要があります。また、おしゃれなバーではインスタ映えするようなパフォーマンスや盛り付けも求められます。時間がかかる上に、カクテルを作るスタッフを1人常駐させなければいけなくなるため、人件費がかかるのです。

原価率はよくても利益率が悪くなる場合があるというのが、カクテルや酎ハイのデメリットだといわれています。居酒屋では利益率が悪いお酒ですが、缶で販売されているカクテルや酎ハイは人件費がかかっていないため、利益率の良いお酒です。客にとってはお得ではないお酒になるでしょう。

ハイボールやテキーラは思っているほど得しない

ハイボールはウイスキーと炭酸、レモンが使われたお酒です。ハイボールに使われるウイスキーも原価率が良いお酒だといわれていて、4Lで4,000円程度で購入できます。4Lで160杯分のハイボールが作れる計算になります。

ウイスキーだけの原価でハイボール1杯あたり20円。炭酸やレモンなどを加えても、1杯あたりの原価は40円程度というところでしょう。ハイボールはお店にとって利益率の良い、たくさん提供したいお酒になります。

テキーラはハイボールよりもさらに原価率が良いお酒です。テキーラは750mlを2,000円くらいで仕入れる事ができます。テキーラ1杯30mlで提供すれば、原価は1杯あたり80円という事になります。お店でテキーラを注文するとショットで1杯700円程度なので、原価率はとても良い事がわかるでしょう。

ウーロンハイ・酎ハイがまさかの一番損する

「生ビールは20リットルの樽を9000円で仕入れてる。1杯の原価は200円弱。ウーロンハイなら1杯の原価は20円。生ビールは450円、ウーロンハイは300円で出しているけど、ウーロンハイの方が利益は大きい」(居酒屋店店主)

ウーロンハイや酎ハイの原価率は低く、店側にとっては有難いお酒です。ウーロンハイは焼酎を烏龍茶で割っただけのものですし、そもそも烏龍茶の原価が安いのです。ウーロンハイの原価は30円程度ですが、烏龍茶をパックで購入すると更にコストを下げることができますし、焼酎の銘柄でも原価率を調整することができます。

酎ハイに関しても焼酎をソフトドリンクで割った飲み物なので、安い焼酎を安いソフトドリンクで割れば原価を下げる事ができます。ただ、ジュースの仕入れ値は烏龍茶よりは高いので、原価は80円程度だといわれています。

お酒の原価率の計算方法

原価とは?

お酒の原価とは、仕入れた時の価格です。お店のメニューに載っている値段は原価に人件費や家賃光熱費などの経費と、お店の利益が足されたものです。経費と利益を抜いたものが原価という事ができるでしょう。

原価率とは?

原価率というのは、原価を販売価格で割ったものになります。どれほど原価が安く済んでいても、原価率が悪いものが多いとお店は儲けがありません。お店を経営する時に大切なのは原価よりもこの原価率だといわれています。原価率を下げることが利益を上げるポイントとなるのです。

原価率の計算方法

原価率というのは、売り上げに対しての原価の比率です。具体的にどのような計算で原価率を出していくのかをみていきましょう。原価率を求めるには、原価(仕入れ値)を売上高で割って、100をかけると求める事ができます。

例えば、50円で仕入れたものを100円で販売した時の原価率は、50÷100×100という計算式になるため、50%の原価率となります。50円で仕入れたものを500円で販売した時の原価率は、50÷500×100で10%の原価率という事になるのです。

お酒の原価率は宅飲みで抑えられる!おすすめは?

ワイン

お店で飲むと原価の2倍から3倍の値段で提供されているといわれているワインは、宅飲みする事で原価率を抑えて楽しむ事ができます。ワインもピンからキリまでありますが、安いハウスワインでも美味しいものは美味しいのです。リカーショップで購入すれば1杯20円ほどで楽しむ事ができる場合もあります。

ワインは高級になればなるほど原価率は悪くなります。宅飲みする場合には、気軽に飲む事ができるお手頃価格のものがおすすめです。

ハイボール

ウイスキーは原価率が良いお酒の1つだといわれています。ハイボールというのは、ウイスキーに炭酸を入れたお酒です。そのため、ウイスキーを使ったハイボールは宅飲みでさらに安く楽しむ事ができます。宅飲みで安くなるのは、ウイスキーも炭酸も安く購入する事ができるのです。

リカーショップなどで安いウイスキーと炭酸水を購入できらば、1杯40円ほどのハイボールになります。1日2杯飲んでも100円以下なのです。

ホッピー

原価が低いお酒としても有名なのがホッピーです。ホッピー自体はノンアルコールの炭酸飲料の事で、焼酎で割って飲みます。どのような焼酎でホッピーを割るのかで、原価を抑える事ができるお酒になります。

宅飲みでお得だといわれているので、ホッピーが焼酎で割られたものがお酒の缶で販売されているものもあります。ですが、自分で焼酎と割る飲み方にするとさらに原価を下げる事ができるでしょう。

お酒の原価率よりもお酒を飲む事を楽しもう

お酒の原価率を紹介しました。原価だけを考えれば、ウーロンハイや酎ハイはお店にとっては良いお酒のようです。どのお酒を飲んだ方がお得になるのは気になるところではありますが、好きなお酒を飲んだ方が楽しく飲めるかもしれません。

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