牛肉の黒い部分は食べられる?食べられないときの見極め方は?保存方法も紹介

牛肉の黒い部分は食べられるのか、腐っているのか、肉が黒くなる理由について解説します。牛肉は本来、黒っぽい色ですが、中には腐っている場合もあるようです。黒い色の牛肉が腐っているのかどうかを見極めるための、見た目や臭いを確認しましょう。

牛肉の黒い部分は食べられる?食べられないときの見極め方は?保存方法も紹介のイメージ

目次

  1. 1牛肉が黒い状態に!
  2. 2牛肉の黒い部分は食べても大丈夫?
  3. 3牛肉の黒い部分が腐っているかどうかの見極め方
  4. 4牛肉の正しい保存方法
  5. 5牛肉が黒い時まとめ

牛肉が黒い状態に!

黒い部分がない牛肉が売り場に並んでいる

牛肉の変色について解説します。購入したばかりの牛肉なのに、肉の色が変わっているのを見つける事があります。牛肉の色が黒い状態になってしまうのは、牛肉の鮮度が悪いからではないか、腐ったのではないかと勘違いをしている人もいるようです。牛肉が黒い状態になる理由と、牛肉の正しい保存方法をまとめていきます。

牛肉の黒い部分は食べても大丈夫?

冷蔵庫で保存しておいた牛肉を料理に使うために取り出したら、黒い色になっていたという事があります。黒い色になっている事から、肉が腐ったのだと考えて廃棄していませんか?牛肉が黒いのは腐っている訳ではなく、本来の牛肉の色が黒いのです。では、どうして牛肉に黒い部分と鮮やかな赤い部分があるのかを解説します。

牛肉の本来の色は黒っぽい

肉は赤いというイメージがありますが、牛肉の本来の色は黒っぽいのです。スーパーなどで販売されている肉は鮮やかな赤色をしているので、赤い色の肉が鮮度が良くて、黒い肉をみると腐っていると感じる人が多いでしょう。

しかし、牛肉の本来の色は暗赤色というと赤みがかった黒い色になります。もともと黒い色の牛肉が空気に触れる事で肉にある色素が変わり、肉が変色をしていきます。肉が赤い色をしているのは鮮度がいいのではなく、むしろカットしてから時間が経ってしまっている肉なのです。

肉に含まれる色素は、暗赤色のミオグロビンと呼ばれるものです。これが酸素に触れる事で鮮やかな赤色のオキシミオグロビンに変わります。さらに、茶褐色のメトミオグロビンになり、緑色のコールミオグロビンへと変化します。

牛肉の裏側や重なった場所は黒くなりやすい

牛肉を使おうと思ってパックを開けたら、買ったばかりのものなのに肉の下の方だけ黒い色になっていたという経験をした人もいるでしょう。重なり合った肉の重みで下にある肉が傷んでしまったとか、鮮度の悪い肉を買ってしまったと思うのは間違いです。先ほども紹介したように、肉は酸素に触れる事で本来の暗赤色から鮮やかな赤色へと変わります。

パックは密封されているようにみえますが、中にはしっかりと空気が入っています。牛肉の裏側や重なった場所は空気に触れる事が少ないので、鮮やかな赤色にならずに本来の黒い色のままなだけです。密封パックされている牛肉は、普通のパックに入っている肉よりも黒っぽくみえてる事があります。

密封パックされて販売している肉は色がくすんでいるようにみえますが、鮮度が悪いわけではなく空気に触れていないから黒っぽい色なのです。パックから出したばかりで色が黒いのが気になる時には、しばらく空気に触れさせておくと鮮やかな赤色に変わるでしょう。

空気に触れさせてから食べる

購入してきた牛肉が黒いと感じた時には、しばらく空気に触れさせておく事で鮮やかな赤色に変わっていきます。空気に少し触れさせた程度で味が変わる事はないので、家族で食べる時には本来の黒いままの肉を食べても問題はありません。黒い色のほうが鮮度が良い状態だと感じる人もいるでしょう。

しかし、誰かを招いて肉を食べるという時にはより美味しそうにみえるように、黒い肉を少し空気に触れさせておいて鮮やかな赤色に変える事がおすすめです。肉の本来の色が黒い色である事を知らない人がみると、腐った肉を出されてしまったと勘違いされる事があります。

ですが、空気に触れさせすぎると鮮やかな赤色から茶褐色になり、見た目では少し黒い色に戻ったようになります。空気に触れさせすぎると肉はまた黒い色になるので、鮮やかな赤色にするために空気に触れさせる時間は、最長でも1時間にしましょう。

空気に触れると赤身は徐々に黒くなって行きます。これは赤の成分である鉄分が空気で酸化されるために起こります。

牛肉の黒い部分が腐っているかどうかの見極め方

牛肉は本来、黒い色に近い暗赤色で空気に触れる事で鮮やかな赤色となり、また黒い色になっていきます。鮮やかな赤色から黒い色になった場合、その肉が腐っている事もあります。

牛肉の黒い部分が、本来の色なのか鮮やかな赤色が終わって黒い色になったのか分からないという場合もあるでしょう。どうする事で見極めるのか、見た目や臭いを確認していきましょう。

見極め方①見た目

牛肉の黒い部分が腐っているのかどうかは、見た目で判断する事ができます。牛肉の本来の色である暗赤色は黒っぽいとはいっても赤みがかった黒い色です。ですが、鮮やかな赤色の後の黒い色はグレーが混ざったような茶褐色の色になっているのです。

また、肉の表面に斑点がある場合や灰色や茶色、緑色になっている場合にも腐っている事があります。肉が腐っている時にみられる色の変化と、それぞれの見極め方をまとめていきましょう。

表面に斑点がある場合

空気に触れていなくて黒っぽい色の牛肉は、肉が重なっている部分やぱっと見では分からない部分が黒っぽくなっているものです。パックの上野部分など空気が触れている部分の肉が黒っぽい場合は、腐っている可能性があります。また、牛肉の表面に黒色や白色の斑点がある場合には、カビが生えている事も考えられます。

まるでこしょうを振ったように、転々と黒いものが付いているのはカビです。カビが生えている場合には異臭がするので、肉がそのような状態になっている場合は処分するようにしましょう。しかし、斑点が黒い色ではなく紫色に近い場合は、牛肉の検印スタンプの色である可能性もあります。購入した店舗に確認するのもいいでしょう。

灰色の場合

牛肉の全体が灰色になっている場合、鮮やかな赤色のから黒っぽい色になって肉が腐っている事があります。肉を切ってみてその切り口をみても灰色になっている場合には、腐っているので処分しましょう。肉が溶けて灰色に変わっている場合も腐っています。溶けている場合は異臭もするはずです。臭いも確認してみましょう。

しかし、灰色の部分が一部である場合には灰色になっているところによって、食べる事ができるものもあります。サーロインの場合、肉の脂側に灰色のラインが入っている事があるのです。

これは、肉屋さんの間ではスミと呼ばれるものです。肉を冷蔵庫から常温の場所に出して、また冷蔵庫に入れると、温度差が生まれます。そうすると肉の脂側に空気が入り、その部分が灰色にみえる事があるのです。このように灰色になっている場合には、肉を食べても問題ありません。

茶色の場合

肉が茶色になっている場合、牛肉本来の色である暗赤色なのか、鮮やかな赤色の時から時間が経って茶褐色なのかが分からないという事もあるでしょう。肉がどちらの状態なのかがわからないという場合には、1時間ほど空気に触れさせて様子をみてみましょう。空気に触れても色が変わらなければ、肉が傷んでしまっている可能性が高いのです。

かなり肉のドリップが出ている状態で肉が茶色の場合は、肉の鮮度が落ちている可能性が高くなります。ドリップに粘りがある場合も肉が傷んでいる可能性があるので、臭いや感触も確認するようにしましょう。

緑色の場合

牛肉に何かが付いているように緑色になっている場合は、肉にカビが生えた事で緑色になっている可能性があります。臭いも確認して、酸っぱい臭いがする場合には処分した方がよさそうです。賞味期限に近い肉の場合や賞味期限切れで緑色なのは、カビが生えて食べられない事が多いでしょう。

しかし、購入したばかりの牛肉が緑色なのは鮮度が良い証拠である可能性もあります。牛肉の脂分が光に反射して緑色っぽくみえるという場合もあります。場所を変えて肉の色をみて、それでも緑色なのか光が反射して緑色にみえていか確認しましょう。牛肉の脂分が反射して緑色になっている場合には、食べても問題ありません。

見極め方②臭い

食品は腐ると異臭がします。牛肉も黒い部分が腐っている場合には、普通の肉ではない異臭がします。新鮮な生肉ほど臭いはしないといわれているので、肉から何か臭う場合は鮮度が落ちていると考えた方がいいでしょう。

肉が腐っている時の臭いには、酸っぱい臭いとアンモニア臭があります。それぞれどのような臭いなのか、特徴をチェックしておきましょう。

酸っぱい臭い

ヨーグルトのような酸っぱい臭いがするという場合には、肉が腐っている可能性があります。酸っぱい臭いは、肉を水洗いをすると少し落ちたように感じますが、臭いが落ちているだけで腐っている事に変わりはありません。

牛肉がヨーグルトのような臭いになるのは、牛乳でヨーグルトを作るのと同じように肉に含まれるタンパク質が菌でアミノ酸に変わるからではないかと考えられています。

アンモニア臭

肉からアンモニア臭がしている場合には、かなり激しく肉が傷んでいます。アンモニア臭が出ている場合には、水で洗っても火を通しても臭いがなくなる事はありません。体調が悪くなる場合もあるため、食べないようにしましょう。

牛肉からアンモニア臭がするのは、タンパク質が分解されアミノ酸やペプチドに変化するからです。ヨーグルトのような酸っぱい臭いになった後にアンモニア臭が発生する事が多いといわれています。

見極め方③感触

本来の牛肉の感触は、指で触ると少し弾力があってしっとりとしています。しかし、腐っている牛肉はぬめりがあったり粘りがあります。どのようなぬめりや粘りがあるのか、特徴をみていきましょう。

ぬめりがある

牛肉はもともとしっとりとした感触がありますが、腐っている肉を触ると指にドリップが絡みつくようなぬめりがあります。肉の弾力もなくなっていて、指で押した部分の肉が戻ってこない事もあります。肉から少し酸っぱい臭いがしていると感じた場合には勿体ないですが、早めに処分しましょう。

粘りがある

ぬめりがあるだけではなく粘りがある牛肉も腐っている場合があります。肉と肉が溶けていてくっついている場合や、肉を持ち上げると糸をひくようなものは腐っています。糸が引くほどの粘りがある牛肉は、強いアンモニア臭もしているはずです。早めに処分しましょう。

牛肉の正しい保存方法

牛肉は空気に触れる事で鮮やかな赤色となり、より美味しそうな肉にみせる事ができます。しかし、美味しい状態で保存をしたい場合には空気に触れさせないようにして黒っぽい色のままの状態にするのが正しい保存方法です。肉を変色させない正しい保存方法を、冷蔵で保存する場合と冷凍で保存する場合で確認していきましょう。

冷蔵保存

牛肉を冷蔵保存をする場合には、冷蔵室の温度差がないところで冷蔵をする事がおすすめです。すぐに使う場合には、パックのまま保存するという方法で構いませんが、時間があればパックから出した方が長く保存する事ができます。

2・3日後に肉を使おうと思っている場合には、パックから出して牛肉についたドリップをキッチンペーパーなどで拭き取ってから、ジップロックなどの密封袋に入れてから冷蔵庫で保存する事がおすすめです。

ブロック肉を購入した場合は、できるだけ空気に触れさせない方が肉を変色させないで保存できるため、カットしないでブロックのままの状態で冷蔵保存をする方がいいでしょう。

賞味期限の目安

肉を冷蔵保存をした時には、2・3日を目安に消費するようにしましょう。解凍する時には時間をかけて解凍していきます。パーシャルがある冷蔵庫ならパーシャル室で解凍する事がおすすめです。パーシャル室がない場合は、温度差の少ない場所で解凍します。

冷凍保存

冷凍保存をする場合には、牛肉が冷凍焼けしないように注意が必要です。牛肉についたドリップをキッチンペーパーなどで拭き取ってから、ラップで包みフリーザーバッグに入れて保存をするといいでしょう。長期間保存をする場合には、ラップをした上にキッチンペーパーでくるんで、密封できるフリーザーバッグに入れる方法もおすすめです。

解凍した牛肉は24時間以内に食べなければいけなくなるため、大量に購入してきた場合は小分けにして冷凍すると良いでしょう。冷凍する時には急速冷凍するのがおすすめです。冷蔵庫に急速冷凍機能がある場合には利用します。急速冷凍機能がない場合は熱伝導のよいアルミトレーの上に密封した肉を置いて冷凍すると、より早く冷凍する事ができます。

賞味期限の目安

冷凍保存した牛肉は10日を目安に消費する事がおすすめです。冷凍した肉は1か月ほど保存する事はできますが、美味しい状態で食べたいのであれば冷凍保存をしてから10日以内に食べきる事が推奨されています。解凍する時には低温で自然解凍をする方法がおすすめです。

牛肉が黒い時まとめ

鮮やかな赤色の牛肉が黒い皿に盛り付けられている

牛肉の黒い部分は食べられるのか、牛肉が黒くなる理由をまとめました。牛肉は鮮やかな赤色であるというイメージがありますが、本来は暗赤色の黒い色の肉です。黒い色になっている時には腐らせてしまったとガッカリせずに、1時間ほど空気に触れさせて本当に腐っているのかを確認してみましょう。

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