台湾で人気のフルーツ「バンレイシ」とは?特徴と食べ方

バンレイシは今や台湾で高い人気を誇るトロピカルフルーツで、その独特の食感と芳醇な甘さがクセになる美味しさと評判が高いですが、日本ではなかなか食べることのできない貴重なフルーツです。今回はそんなバンレイシについて、その独特な見た目から想像しにくい美味しさやねっとりとした食感などの特徴や、美味しい食べ方、食べた人の口コミなどを紹介します。台湾で流行りのフルーツ・バンレイシについて詳しくなりましょう!

台湾で人気のフルーツ「バンレイシ」とは?特徴と食べ方のイメージ

目次

  1. 1バンレイシとは?
  2. 2バンレイシの美味しい食べ方
  3. 3バンレイシを食べた人の口コミ
  4. 4日本で美味しいバンレイシを食べるのは難しい

バンレイシとは?

なかなか日本では聞いたことのないバンレイシとは、どんな見た目をしたフルーツでどんな味がするのでしょうか?その特徴を詳しく見ていきましょう。

見た目の特徴と日本名「釋迦頭(シャカトウ)」

バンレイシとは、緑色で表面に凸凹があり、とても特徴的な外見をしています。その形が螺髪(らほつ)の仏像の頭部に似ていることから、「釋迦頭」とも呼ばれます。螺髪とは悟りを開いた最高位の仏様に現れるものであり、知恵と徳の高さの象徴だそうです。

実が熟すと黒い斑点ができて、表面の緑の凸凹が一枚ずつはがすことができ、そこに果肉が付いています。英語ではその強い甘さからシュガーアップルと呼ばれており、台湾ではホワンナイチーやシェッキャー、中国ではファンリージーなどと呼ばれて広く親しまれています。

原産地と日本で育つところ

原産地は、西インド諸島やペルーなどの中南米といわれています。雨季と乾季がはっきり分かれている地域が育ちやすく、熱帯地域や亜熱帯地域で広く栽培されています。台湾には17世紀に持ち込まれ世界最大の栽培面積を誇り、現在では高い生産技術を品質を保っています。

台湾東部の台東県や花蓮県では名産品として扱われ、中国では広東省などで栽培されています。日本ではなかなか育ちにくいですが沖縄のごく一部で生産されており、チェリモヤと掛け合わせてアテモヤという品種も生まれています。また小笠原諸島でも育つようですが、こちらは商用ではないようです。

味と香り

バンレイシは、熟していると白いクリーム状でねっとりした舌触りが特徴です。濃厚な甘さの中にほんのりと酸味があるので、すっきりとした後味があります。香りはパッションフルーツとパイナップルのような南国の香りが漂います。中に入っている黒い種は、毒性があるので果肉と一緒に食べないようにしましょう。

ビタミンCやカリウム、カルシウムなどのビタミンやミネラルが豊富に含まれています。ビタミンCはいちごの1.5倍、りんごの40倍も含まれており、免疫力の向上や美容にも効果ができる優れた栄養素が詰まっています。

食感

表面はごつごつしており、緑色で凸凹している部分が熟してくると黒い斑点が出てきて、指で押すと柔らかくなります。熟していると黒ずんできて、凸凹した部分が一房ずつはがせるようになるのが特徴です。そのまま一房ずつ食べることができ、また手で二つに割って食べることもできるようになります。

ねっとりとした食感の中に、ところどころシャリシャリとした砂糖の固まりのような甘みを感じます。これは果肉の中に、梨と同じ石細胞が多く含まれているからです。熟すと果肉があっというまにクリーム状になり、崩れやすくなるので注意が必要です。

旬の時期

バンレイシは4~6月に薄い緑色の花が咲き、6~8mほどの木に成長します。旬の時期は7~2月頃で、年に2回収穫できる木もあるので、11~2月には最盛期を迎えます。

この時期には、「鳳梨釋迦頭」と呼ばれる通常よりジューシーで甘酸っぱいバンレイシが登場します。通常より値段も高いですが、台湾ではこの時期を楽しみに待つ人も多いようです。また蘋果釋迦というほんのりピンク色をした品種も存在します。

日本であまり売られていない理由

バンレイシは熟すとあっというまに柔らかくなるという特徴があり、運搬が難しくなります。そのため日本ではあまり見かけることがなく、産地の台湾でも実が熟す前に出荷して、まだ固い状態で店頭に並べられます。熟すと実が崩れるので、中国など限られた地域にのみ輸出されています。

最近では零下50度で急速冷凍して食べる前に自然解凍するという技術が台湾で取り入れられ、2018年から日本への輸入も開始されました。

バンレイシの美味しい食べ方

台湾で人気が高く日本でも冷凍輸入されるようになったバンレイシですが、いざ買ってきてもどのように扱っていいのか困る方も多いでしょう。では手に入れたら、どのような食べ方をすれば美味しく食べられるのでしょうか?

収穫したら追熟させる

熟す前に出荷されるため、購入した時にはたいてい緑色をしていてまだ熟しきっていません。また購入する際には、表面が乾燥しておらずふっくらとしたものを選ぶのがおすすめです。

未熟の状態では、常温で保管しないと追熟されません。風通しの良い冷暗所などで保管するのが良いです。凸凹した部分が黒ずんできて、皮の表面が弾力のある柔らかさになったら食べ頃です。食べる前に2時間ほど冷蔵庫で冷やすと美味しく頂けます。

皮の剥き方

皮は熟すと凸凹した部分を1個ずつはがして剥くことができ、全体的に柔らかくなっていたら手で半分に割って食べるのが台湾流の食べ方です。手で剥きにくい場合は、ナイフを使って割っても良いです。

包丁でカットする場合は、半分にカットしたらさらに半分にカットして1/4にします。芯をカットしたら、種の部分を避けて白くてやわらかい部分を食べます。

基本はかぶりつく

半分にナイフでカットされたバンレイシ

剥いた皮の内側に白い実がくっついているので、種を食べないように気を付けながら、基本的な食べ方はそのままかぶりついて食べます。また包丁でカットした場合は、フォークなどで刺して頂きます。すでにかなり熟している場合は、スプーンでも食べることができます

熟すと凸凹した部分がそのままバラバラに崩れてしまうこともあるので、その場合はそのまま手を使って食べましょう。

スムージーにして飲む

バンレイシはそのまま食べるだけでなく、いろいろアレンジしたより美味しい食べ方があり、スムージーやアイスクリームにして食べる食べ方も人気です。甘みが強いので、そのまま実をスムージーにしてスイーツを食べるように楽しんだり、牛乳と一緒にミキサーにかけても美味しく飲めます。

また冷凍されたバンレイシを1時間常温で解凍し、半分に切ってスプーンですくうと、さわやかなフルーツシャーベットのようにアイスクリーム感覚で食べることもできます。

1時間半から2時間常温で解凍すると、より柔らかくて自然に熟した果実のような食感です。台湾ではバンレイシをアイスとして商品化されており、クリーミーでさっぱりとした味を楽しめます。

バンレイシを食べた人の口コミ

日本ではあまり見かけませんが、台湾では一般的に売られているフルーツです。台湾で生活している日本人の方も、バンレイシのねっとりとした独特の甘さにはまって、何か甘いデザートが食べたいと思ったときに購入することも多いようです。甘さがしっかりとしていて大きいので、1個食べればお腹いっぱいになります。

台湾だけでなく、タイなど特に暑い地域で普通に露店で売られているフルーツです。暑くて汗が流れる気候の地域では、しっかりと甘くてみずみずしいフルーツはかかせない存在で、タイを旅行で訪れた方もバンレイシを食べています。買ってそのまま食べるバンレイシは格別のようです。

台湾の露店では、いろいろなカラフルなフルーツが取り揃っています。カットしてパック詰めされているものもありますが、やはり1個丸ごと買ってすぐ種を取りながらそのまま、またはスプーンで食べると新鮮さが全然違ってクリーミーな美味しさを味わえます

シュガーアップル、釈迦頭という別名も普通に使われているようです。日本人にとってはまだまだ珍しい果物なので、熟して美味しく食べられる見極めが難しいようです。しっかり熟していると、熟す前より断然美味しさや甘さが違います。

日本で輸入が開始されたものの、まだまだ全国展開しているとは言い難く手に入りにくいフルーツです。わざわざ台湾で買って日本に持ち込む方もいるほど、注目されつつあるようです。緑の状態から熟すまで1週間ほどかかるようなので、台湾で買ってきて帰ってから日本で食べるということもできそうです。

日本で美味しいバンレイシを食べるのは難しい

バンレイシは釈迦頭やシュガーアップルとも呼ばれ、ねっとりとした独特の食感や甘さが台湾だけでなく東南アジアを中心に注目されてきているフルーツです。しかし日本では育てるのが難しく、また輸入も近年ようやく冷凍輸入が可能になったばかりで、まだまだスーパーで見かけるのは先のようです。

しかし沖縄や名古屋の東谷山フルーツパークなどでは生産されており、また台湾にいくと当たり前のように店頭に売られています。台湾の幻のスイーツと呼ばれるバンレイシをぜひ手に入れて、南国特有の独特の甘さや酸味を含んだ味や珍しい食感を楽しんでみましょう!

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