ボラの刺身の味は?美味しい食べ方は?においがキツイ理由やレシピも紹介

ボラの刺身の味は?とか、ボラの美味しい食べ方は?とか、腰を引き気味に疑問に思っている方にこそ、この記事を読んでいただきたいものです。ボラとは?からはじめて、ボラのにおいがキツイ理由や、ボラのにおいを抜く下処理と刺身の作り方などを、詳しく解説していきます。また、ボラにまつわる寄生虫の危険についても紹介します。ボラの美味しい食べ方をするための、レシピなども併せて紹介していきます。

ボラの刺身の味は?美味しい食べ方は?においがキツイ理由やレシピも紹介のイメージ

目次

  1. 1ボラの刺身の味や美味しい食べ方を知りたい!
  2. 2ボラの刺身のにおいがキツイ理由は?
  3. 3ボラのにおいを抜く下処理と刺身の作り方
  4. 4ボラの刺身で寄生虫の危険はある?
  5. 5ボラの美味しい食べ方のレシピを紹介
  6. 6ボラを刺身やいろんな食べ方で美味しくいただこう!

ボラの刺身の味や美味しい食べ方を知りたい!

この記事では、ボラについていろいろ詳しく探って、紹介していくつもりです。まずは、ボラの刺身の味や美味しい食べ方などを知りたい!という要望に応えて、ボラとは?からはじめて、ボラにのにおいの秘密とか、ボラのにおいを抜く方法などを解説していきます。

また、ボラの寄生虫の危険や、ボラの美味しい食べ方のレシピなども、併せて紹介していきます。

ボラとは?

ボラとは?ほぼ全世界の熱帯や温帯に分布する、やや大型な魚です。沿岸に多く見かけられていて、江戸時代には高級魚として、珍重されていました。大きなものは80cmくらいになるが、一般的には50cmくらいまでのボラが主流です。

出世魚としても知られ、関東では「オボコ」「イナッコ」「スバシリ」「イナ」「ボラ」「トド」と、呼び名が変わります。体長40cmくらいのものがボラと呼ばれています。

旬の時期

ボラは1年中漁獲できる魚ですが、旬の時期は秋から冬の、11月~1月と、なります。夏場のボラは淡白な味わいが特徴で、旬の冬場は「寒ボラ」とも呼ばれ、脂ののりもよく、甘みも一段と強くなります。

ボラの味はよく真鯛や黒鯛にたとえられます。夏でもボラの刺身は食べることができますが、旬の時期に食べるボラは、脂ものって甘みも強く濃厚な味わいとなります。ボラのアラからは、良好な出汁が取れます。卵巣は有名な唐墨に加工されて、最高級品となります。

ボラの刺身のにおいがキツイ理由は?

ボラは健気な魚です。少々劣悪な環境でも、メゲルことなく生き抜く力を秘めています。ボラの刺身のにおいがキツイ理由は?実はその点にあるのです。ボラは沿岸近くの河口や港湾内の淡水域、あるいは淡水と海水が混じり合う汽水域に生息しています。雑食性で、ほぼ何でも口にしてしまいます。

これらの諸条件がボラを高級魚から、においのキツイ魚に貶めることになったのです。この章では、そのあたりを3つのポイントに分けて、詳しく解説していきます。

ボラは高級魚だった

江戸時代には、ボラは鯛に次ぐ高級魚として、人気がありました。本来のボラは、シャッキとした歯ごたえがあって、淡白な中にも高級感あふれる白身が、日本人に好まれてきました。日本三大珍味といわれる中の一つで、このボラの卵巣を加工した「唐墨(からすみ)」は、現在に至るまで超高級品として有名です。

また、ボラは刺身ばかりでなく、煮物や焼物、鍋、味噌汁などにしても美味しい食べ方のできる、貴重な魚になります。唐墨だけでなく、あまり一般には知られていないがボラの白子も、珍味として隠れた人気があります。ボラの幽門も「へそ」と呼ばれて、地元の漁師の間では、その美味が珍重されています。

においがキツイと言われる理由

いつの頃からか、ボラはにおいがキツイ魚として、汚名を着せられることになってしまいました。江戸、明治、大正、昭和と時代が変遷しても、ボラの評価が変わることはなかったはずです。やはり、日本全国の河川が程度の差こそあれ汚染されるようになった、高度経済成長の時期以降のことになります。

ボラは臭いのキツイ魚との評価を受けるようになりました。沿岸近くに生息域をもつボラは、海や河川の汚染を受けやすい条件を備えていました。条件はそればかりでなく、ボラの雑食性という食事習性がこれに拍車を掛けました。

汚染されたヘドロなどまでをエサとともに、体内に取り込んでしまうからです。取り込まれた汚染物は内臓に溜められ、そのにおいがボラの身にまで移った結果が、ボラの刺身のにおいがキツイと言われる理由です。

ボラの刺身の季節による味の違い

ボラは1年中食べられる魚ですが、ボラの刺身には季節による味の違いがあります。旬の時期は秋から冬ということで、11~1月頃になります。夏場の刺身はボラらしいといえば、一番ボラらしいのかもしれません。クセのない透き通った白身が、淡白なさっぱりとした味わいをもたらしてくれます。

これが、旬の時期に「寒ボラ」と呼ばれるような頃になると、ボラの刺身も脂がのり、濃厚な味わいに変わります。真鯛と味をよく比較される理由が、この寒ボラの刺身を食べれば納得できます。ボラの背身の部分は、平目に例えられることもあります。

ボラのにおいを抜く下処理と刺身の作り方

ボラのにおいを抜く下処理と刺身の作り方を紹介していきます。昔から「弱った魚は目を見りゃわかる」と言われていて、ボラを選ぶのも澄んだ目をしているものが一番です。後は、においを抜くことと関連しますが、血抜きがほどこされたボラを選ぶか、もしくは自分で釣ったような場合には、すかさず血抜きをほどこしておくことが大切です。

この章では、ボラのにおいを抜いて刺身にするための、下処理から切って盛り付けるまでの一連の作業を詳しく説明します。

鱗や内臓を取る

ボラに限ったことではありませんが、魚は鱗と内臓の下処理を、真っ先にほどこしておくことが大事になります。これはにおいばかりでなく、腐敗の防止のためでもあります。まず、ボラの全体を水洗いした後、鱗を取り除きます。ボラの尾から頭にかけて、バラ引きですき取ります。残った細かい鱗は包丁の先で丁寧に引いていきます。

次に頭と内臓を取り除きます。胸びれや腹びれが頭側に付くような斜めの位置に包丁を入れたら、ボラの身を返して反対側にも同様に包丁を入れます。中骨を断って頭を落としたら、肛門あたりから包丁を入れて腹を割り、頭と内臓を同時に引っ張り出します。

腹側から、中骨あたりにある血合いを、包丁の先でこそげ取ります。ボラを水洗いし、特に鱗や血合いを丁寧に洗い流したら、水気をよく拭きとっておきます。

3枚おろしにする

きれいに洗ったボラを3枚におろします。ボラの尾を左に置いて、腹から包丁を中骨に沿って入れます。尾の手前に包丁で切れ目を入れておきます。ボラを半回転させて、背側から中骨に沿って包丁を入れます。もう半回転させて、腹側から中骨あたりに包丁を入れて、関節を切り離します。片身が完成です。

もう1枚の片身も同様の手順で切り離します。次に、腹骨をすき取ります。腹骨に逆さ包丁を入れて、皮一枚になったら包丁を立てて腹骨を切り落とします。これで、ボラの3枚おろしができました。

柵にする

ボラを柵にします。ボラの皮は硬いので、皮引きは割合に簡単な作業となります。3枚におろしたボラの片身の、尾の側を左に置いて、左手で尾の先を押さえて、右手で逆さ包丁にして皮と身を切り離していきます。

次に、皮をひいた片身の中骨部分に沿って並んでいる小骨を取り除きます。真ん中の血合い部分を中心にして、左右2mmほどの位置に包丁を入れて切り離します。もう片身も同様にして、全部で5枚におろします。

冷蔵庫で一晩寝かせる

柵どりを終えたボラは、冷蔵庫で一晩寝かせることがおすすめです。この際に、ボラをいろいろな方法で締めると良いでしょう。においや腐敗防止にもなります。やり方は、塩や塩水で締める方法があります。ボラの刺身に塩を振って、冷蔵庫で一晩寝かせます。

または、塩水に浸けて冷やして締めると、刺身にゼラチン質ができてもっちりとした食感になります。あるいは、刺身を酢にくぐらせてから、キッチンペーパーでくるんで冷蔵庫に入れる方法もおすすめです。

切って盛り付ける

下処理から柵どりの刺身にしたボラを、いよいよ切って盛り付けます。5枚に柵どったボラは、背側の柵が2枚、腹側の柵が2枚、それに中骨です。背側の柵のことを男節、腹側の柵は女節と呼びます。刺身の切り方は女節はそぎ切りにして、器に盛りつけていき、男節は平造りに切って盛り付けていきます。

ボラの刺身で寄生虫の危険はある?

この章では、ボラの刺身で寄生虫の危険はある?について、説明していきます。人に無害な寄生虫「ミクソボルス」や、摂取量によっては人体に害を及ぼす寄生虫「有害異形吸虫」などの寄生虫を紹介します。

ミクソボルス

寄生虫ミクソボルスは、原因粘液胞子虫の一つです。ボラなどの天然の魚介類に寄生する寄生虫です。寄生虫ミクソボルスは、ボラの鱗や表皮層に寄生して皮膚炎などを発症させます。ボラの生命を脅かすような寄生虫ではありません。人に寄生することもない寄生虫なので、心配はありません。

有害異形吸虫

寄生虫有害異形吸虫は汽水域魚類である、ボラやハゼなどの生食をすることで感染する寄生虫です。人の体内では腸管に寄生する寄生虫ですが、寄生虫はそのまま体外へ排泄されることが多いようです。寄生虫を多数摂取した場合には、下痢などの症状や、重篤なときは脳や脊髄、心臓に異常をきたすケースもある寄生虫です。

ボラの美味しい食べ方のレシピを紹介

この章では、ボラの美味しい食べ方のレシピを紹介していきます。刺身の食べ方のレシピや唐揚げにする食べ方のレシピ、煮物や焼物の食べ方のレシピ、鍋や味噌汁の食べ方のレシピなど、ボラの食べ方のレシピはけっこう豊富です。おすすめの食べ方のレシピを5選して紹介します。

ボラの刺身酢コチュジャン和え

  • ボラの刺身切り身10切れ
  • 調味料(コチジャン大さじ1・酢大さじ1・砂糖小さじ1)
  • 大葉2枚
 
  1. ボウルにボラの刺身を入れて、調味料を加えてよく和えておきます。
  2. 器に大葉を敷いて、ボウルの材料を盛ったら完成です。

ボラの美味しい食べ方のレシピ「ボラの刺身酢コチジャン和え」です。淡白なボラの刺身と、濃いめのコチジャン味が、上手くからみあった一品です。

ボラの唐揚げ

  • ボラ1尾
  • 唐揚げ粉適量
  • 揚げ油適量
 
  1. ボラは下処理をして、三枚におろした上で、皮もひきます。身は一口大に切っておきます。
  2. ナイロン袋に唐揚げ粉を入れて、ボラの切り身を加えて全体にまぶします。
  3. 鍋に揚げ油を入れて加熱します。170℃まで上げたらボラを投入していきます。
  4. きつね色になったら、唐揚げの完成です。

ボラの美味しい食べ方のレシピ「ボラの唐揚げ」です。鶏肉よりもさっぱりとした食感の食べ方の、唐揚げになります。ふぐの唐揚げとまではいきませんが、これはこれで美味しいボラの食べ方です。

ボラのあらい

  • ボラ女節1柵
  • レモンくし形切り1個
  • 大葉1枚
  • 酢味噌(西京味噌60g・出汁大さじ1・砂糖大さじ2・酢大さじ2・溶き辛子小さじ2)
 
  1. ボラは5枚におろした後に、女節をそぎ切りにしておきます。
  2. 氷水を用意して、そぎ切りにしたボラの刺身を入れて、しばらく泳がせます。ボラの身をしっかりと締めたら、取り出してキッチンペーパーでよく水気をふき取っておきます。
  3. 器に大葉を敷き、ボラを盛ってレモンを添えます。別の器に酢味噌を適量盛って完成です。

ボラの美味しい食べ方のレシピ「ボラのあらい」です。ボラを刺身で食べる場合に、この酢味噌での食べ方もおすすめになります。においも抜けて、さったぱりしたボラを楽しむことができます。

寒ボラのしゃぶしゃぶ

  • 寒ボラ1尾
  • 大根・人参適量
  • 大葉適量
  • 万能ねぎ(3cm長さに切る)適量
  • 紅葉おろし適量
  • ポン酢適量
  • 昆布だし適量
 
  1. ボラは5枚におろしておきます。大根と人参は桂剥きした上で繊切りにして、ツマを作っておきます。
  2. 土鍋に昆布出汁を入れて火にかけます。
  3. ボラは薄いそぎ切りにして、器にきれいに並べます。大根と人参のツマや大葉を飾り、紅葉おろしや万能ねぎ、ポン酢を添えたら完成です。

ボラの美味しい食べ方のレシピ「寒ボラのしゃぶしゃぶ」です。しゃぶしゃぶしたボラを、一つずつ大葉でくるんで、ポン酢につける食べ方もおすすめになります。大葉の香りがボラのにおいを消してくれます。

ボラのバジルとチーズのマリネ

  • ボラ刺身用100g
  • 春菊1/2束
  • ドレッシング(オリーブオイル大さじ1・白ワインビネガー小さじ1・塩少々・バジルペースト大さじ1/2・粉チーズ小さじ1)
  • 刻みネギ適量
 
  1. ボラは一口大に切ります。春菊はサッと茹でてから、冷水に取り水気を切っておきます。
  2. ボウルにボラや春菊を入れ、ドレッシングを加えて、全体を混ぜ合わせたら完成です。
  3. 器に盛って、刻みネギを散らします。

ボラの美味しい食べ方のレシピ「ボラのバジルとチーズのマリネ」です。純和風のボラを刺身として、しかも洋風な味付けでいただく食べ方になります。

ボラを刺身やいろんな食べ方で美味しくいただこう!

ボラの刺身のにおいがキツイ理由からはじめて、ボラのにおいを抜く下処理と刺身の作り方などを、詳しく解説してきました。あるいは、ボラの刺身で寄生虫の危険はあるか?や、ボラの美味しい食べ方のレシピなども、併せて紹介してきました。この記事を参考にして、ボラを刺身やいろんな食べ方で美味しくいただこう!では、ありませんか。

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