ハンバーグにナツメグを入れる理由は?入れすぎで中毒に?代用品など紹介!

ハンバーグというと決まって使うスパイスのひとつにナツメグがあります。ですがなぜハンバーグにはナツメグがつき物なのでしょうか?ハンバーグに入れるのにはどんな理由があって、必ずナツメグでないとダメなのでしょうか?しかもナツメグはハンバーグに入れすぎると中毒症状が起こる危険性があり、注意が必要だというのです。ナツメグで中毒を起こさないための注意点や、ハンバーグでナツメグの代用として使える他のスパイスも紹介します。

ハンバーグにナツメグを入れる理由は?入れすぎで中毒に?代用品など紹介!のイメージ

目次

  1. 1ハンバーグに入れるナツメグとは?
  2. 2ハンバーグにナツメグを入れる理由
  3. 3ハンバーグにナツメグを入れすぎると中毒になる?
  4. 4ハンバーグのナツメグの代用品
  5. 5ハンバーグ作りで余ったナツメグの活用法
  6. 6ハンバーグはナツメグでプロの味に近づく

ハンバーグに入れるナツメグとは?

ハンバーグを作るときに必ず必要になる材料のひとつにナツメグがあります。ナツメグというと通常はスパイスとして扱われていますが、このハンバーグつくりに欠かせないナツメグとは、そもそも一体どんなものなのでしょうか?まずはこのナツメグがどんなものなのか見ていってみましょう。

四大香辛料のひとつ

ナツメグはコショウクローブシナモンと並んで、世界四大スパイスと呼ばれるスパイスのひとつです。ナツメグはニクズク科の常緑高木で、和名もニクズク(肉荳蔲)といいます。ナツメグとして利用されているのはその種子の中の仁の部分で、種と果肉の間にある仮種皮を乾燥させたものメースと呼ばれるまた別の香辛料として使われています。

ナツメグがヨーロッパで記録に登場し始めるのは12世紀末ごろからですが、当時はナツメグよりもメースのほうが需要が高いだけでなく、約500gで羊3頭分の価値という破格の値段だったのです。

ですが当初、ナツメグとメースが同じ木の実とは知られていなかったため、17世紀初頭からナツメグを独占したオランダ政府が、「ナツメグの木を処分してメースの木に植え替えるように」という指示を出したという、嘘のようなエピソードもあるのです。

現在ナツメグの主要な生産地はインド南部、グアテマラ、インドネシア、ネパール、グレナダを始め、中国や台湾、スリランカ、南アフリカ共和国などとなっています。

ナツメグの味と香り

ナツメグの味と香りですが、とても特徴的です。ナツメグにはエキゾチックとも評される刺激的な甘い香りと、まろやかとはいえほろ苦い味があります。ナツメグと同様にメースにもナツメグと似た甘い香りがありますが、その香りはまろやかであり、さらにその味はピリッとした辛味と苦味を併せ持っているという特徴があります。

ナツメグが使われる主な料理

ナツメグが主に使われている代表であるハンバーグに使われる挽き肉料理や、魚料理臭み消しに使われることが多いです。このほかにもその甘い香りを生かしてクッキーやケーキといった焼き菓子や、飲み物香り付けに使うことも多いです。

ナツメグの別部位であるメースは、香りが弱いためハンバーグなどの臭み消しよりも、繊細で上品とされる香りを活かして、菓子類飲み物香り付けに使われるほか、ソーススープといった料理の引き立て用に使われています。

ハンバーグにナツメグを入れる理由

ハンバーグにナツメグを入れる理由について先ほど簡単に触れましたが、具体的にナツメグをハンバーグに入れる理由は他にもあるのでしょうか?ハンバーグとナツメグの関係について、もう少し具体的に紹介していきます。

お肉の臭み消し

ハンバーグにナツメグを入れる一番の理由が、このハンバーグに使う挽き肉の臭み消しです。ハンバーグの他にもメンチカツなどの挽き肉料理全般によく使うように、ナツメグはハンバーグなどの挽き肉料理だけでなく肉料理全般の臭み消しに使いやすいスパイスなのです。

風味がアップする

ハンバーグにナツメグを入れる理由は、何もハンバーグに使う挽き肉の臭み消しだけではありません。ハンバーグに混ぜ込む玉ねぎを始めとした、素材の甘さや香りを引き立てる効果もあるため、ハンバーグのみならずナツメグは野菜料理やお菓子などのスイーツにも幅広く使われているのです。

ハンバーグにナツメグを入れすぎると中毒になる?

ハンバーグにナツメグを入れるのは定番の調理法ですが、ハンバーグに限らずナツメグの使いすぎには注意が必要だといいます。ナツメグはハンバーグに限らずさまざまな料理で使われていますが、ハンバーグはもちろんそのほかの料理でも使いすぎると、ナツメグで中毒になる危険性があるというのです。

ハンバーグは人気の料理でもあるだけに、ナツメグで中毒にならないよう注意する必要があるのです。ハンバーグだけでなくナツメグをよく利用する人は要注意という、ナツメグ中毒についての注意点をまとめてみました。

ナツメグの適量

まずはハンバーグを作るときのナツメグの適量はどのくらいなのでしょうか?ハンバーグを作るときのナツメグの適量は、挽き肉の量の0.2%といわれています。つまり4人分のハンバーグを作るために挽き肉を400g使うときには、0.8gのナツメグを使う計算になります。

ではハンバーグ4人前に必要なナツメグ0.8gとは、一体どのくらいの量なのでしょうか?エスビー食品のデータを参考にした場合、ナツメグ小さじ1杯の重量約1.7gとのことなので、ハンバーグに使われているナツメグの量は小さじ1/2で0.8gちょっとということになります。

つまりハンバーグ1人分を作るのに100gの挽き肉を使う場合、必要となるナツメグの量は小さじ1/8というごく少量ということになります。ハンバーグを作るときに1人分で作ることはなかなかありませんが、ナツメグの入れすぎは肉の風味を損なってしまうため、適量を覚えておいて入れすぎないよう注意しましょう。

ナツメグを入れるタイミング

ハンバーグを作るときにナツメグはいつ入れるのが良いのでしょうか?ハンバーグを作るときにナツメグを入れる一番良いタイミングは、できれば調味料を入れるより先です。ハンバーグの挽き肉の臭みを抑えるのに、少しでも早いタイミングで混ぜるのがハンバーグを風味よく仕上げるコツなのです。

ハンバーグの「たね」を作る際には、挽き肉に炒めた玉ねぎやつなぎのパン粉や卵、コショウなどの調味料を入れるとき、ナツメグを早い段階で混ぜ込むことを覚えておくと、より美味しいハンバーグを作ることができるのでおすすめです。

ナツメグを入れすぎると中毒になることがある

ハンバーグを始めさまざまな肉料理やお菓子、飲み物の風味付けとしても欠かせないナツメグですが、ナツメグを大量摂取した場合には中毒症状を起こして強力な幻覚作用や興奮作用などを引き起こす有毒な香辛料となる危険性があるため、注意が必要なスパイスでもあります。

日本中毒情報センターの発表では、成人でナツメグ中毒になる摂取量は口からの摂取で5g~10gとされています。中毒症状が出ると呼吸困難と一緒にめまいや幻覚、嘔吐といった症状が出ることもあります。通常は24時間以内で回復しますが、人によって2日~3日かかる場合もあるので要注意です。

ではハンバーグに含まれているナツメグの量は、ナツメグの適量と比べて注意すべき量なのかというと、悠々安全圏ということになります。ハンバーグやお菓子によく使われているとはいえ、ナツメグで中毒を起こす注意すべき適量との境界線量は先ほども紹介したように5g~10gだからです。

つまり手作りハンバーグの場合、使うナツメグの量は4人前でも約0.8gですから、中毒を引き起こす可能性が出てくる5gのナツメグをハンバーグから摂るためには、同じハンバーグを10人前は食べないとそうそう注意するまでは行かない計算になるのです。

とはいえハンバーグだけでナツメグを取るとは限りません。ナツメグはハンバーグだけではなく、さまざまな料理やお菓子でも使われているからです。ハンバーグ以外でもお菓子や飲み物にも入れている人は、適量の5gを超えないように注意する必要があるのです。

ナツメグの賞味期限

ナツメグの賞味期限は一体どのくらいなのでしょうか?ナツメグは高温多湿と直射日光さえ避けて保存すれば、かなり長期間保存できます。その賞味期限は1年ほどと考えても大丈夫です。ただしすでにパウダー状にしたナツメグの場合香りと風味が落ちやすいため、できるだけ早く使いきるようにしましょう。

ハンバーグのナツメグの代用品

ハンバーグを作ろうと思ったらナツメグを切らしていたり、なんとなく中毒が気になって使いづらいということもあるかもしれません。そんなときにナツメグの代用になるスパイスは無いのでしょうか?ハンバーグを作るときにナツメグの代用として使える、スパイスなどを紹介します。

こしょう

こしょうは肉とも相性が良く、臭み消しにも使えるため、ナツメグの代用品としてハンバーグ以外でも大いに活躍してくれます。単に臭みを消してくれるだけでなく、ハンバーグ全体の味も引き締めてくれます。ブラックペッパーやホワイトペッパーで風味の出方も異なるため、それぞれ好みに合わせて使い分け、上手に代用しましょう。

しょうが

しょうがのすりおろしも、ナツメグの代用としてハンバーグに入れるのにおすすめです。ただし入れすぎると辛くなってしまうため、入れる量はきちんと加減しましょう。すりおろしたしょうがを少量でいいので、ハンバーグのたねに使うと肉の臭みを押さえ、全体の風味もさっぱりと仕上げてくれるおすすめの代用品です。

にんにく

にんにくも肉料理との相性が良く、風味をアップしてくれる効果もあるため、ナツメグの代用としておすすめです。にんにくにも肉の臭みを消してくれる効果があるためナツメグの代用として使えますが、にんにく自体の風味が強いため、使いすぎると味のバランスが崩れてしまいます。にんにくをハンバーグに使うときにはすりおろしてください。

ワイン

スパイスやハーブではありませんが、赤ワインもナツメグの代用としておすすめです。赤ワインの特徴は、挽き肉の持つ臭みを抑えるだけでなく、コクを足して肉全体を柔らかくする効果もあることです。そのため代用品として少量加えてみると良いでしょう。

ターメリック

カレーのスパイスのひとつとして有名なターメリックも、ナツメグの代用品としておすすめのスパイスです。ターメリックも肉の臭い消しとして利用されることが多い香辛料のため、当然のようにハンバーグとも良く合います。そのためナツメグよりも好んで使う人もいるくらい、ハンバーグにおすすめのスパイスなのです。

各種ハーブ類

各種ハーブ類もナツメグの代用品としておすすめです。さまざまなハーブを少量ずつ加えてもそれぞれのハーブの香りが立って、いつもと異なる風味の本格ハンバーグが出来上がります。肉と相性が良く、ハンバーグ以外の肉料理でも良く使われるタイムの他、バジルオレガノもおすすめです。

この他にもソーセージの語源にもなるくらい肉と相性の良いセージや、豚肉料理と相性の良いローズマリーなども、ハンバーグの風味付けとしておすすめです。いつもとは違うエスニック風味のオリジナルハンバーグを楽しむことができることでしょう。

ハンバーグ作りで余ったナツメグの活用法

ハンバーグは毎日作るわけでもないため、固形でナツメグを買って使うたびに挽いているのならばともかく、通常はパウダーで購入するため風味がどんどん落ちていってしまいます。そのため適量を守りつつもハンバーグ以外でも使っていきたいものです。

ひき肉料理の臭み消しに

ハンバーグ以外の挽き肉料理でも、ナツメグは臭みを取って素材の風味を引き立たせてくれるため、ロールキャベツやメンチカツ、ミートソースといった料理に使っても美味しく仕上げてくれるので、積極的に活用していきたいものです。ハンバーグを多めに作って冷凍保存しておくのもおすすめです。

ホワイトソースやクリームスープに

ナツメグは乳製品の独特な臭いを抑えるのにも効果的です。そのためホワイトソースやクリームスープといった、牛乳や豆乳を使ったスープの風味を整えるのにも大いに役立ってくれるのでおすすめです。挽き肉料理ばかりでなく、シチューなどで変化をつけられるのもナツメグの良さなのです。

手作りクッキーなどの焼き菓子に

ナツメグはクッキーやケーキといった焼き菓子を始めとしたスイーツ作りにも、その甘くて芳醇な香りでスイーツの風味を豊かにしてくれます。ナツメグ自体には苦味があるため、アイスクリームに直接かけると苦味を感じることもあります。苦味を感じることのない、練りこむお菓子に使うのがおすすめです。

飲み物にプラスする

紅茶やコーヒー、ココアなど、ドリンク類にナツメグを少量入れてもその香りが豊かになって、カフェで味わうような本格的なドリンクへと早変わりします。ただしドリンクでナツメグを使うのは簡単なので、摂り過ぎになりやすい分注意が必要になります。

ハンバーグはナツメグでプロの味に近づく

今回はハンバーグとナツメグの関係性に着目して紹介していきました。ハンバーグにナツメグを使うと、挽き肉の臭みが取れて風味が増し、より本格的なハンバーグを作ることができます。ナツメグを上手に使いこなして、家庭での手作りハンバーグをよりお店の味に近づけて、家族みんなでその美味しさを楽しんでください!

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