もやしは生で食べられる?生食の危険性と正しい保存方法

もやしというと、サッと湯通ししてシャキシャキした食感を楽しむ野菜というイメージがありますが、最もシャキシャキしてそうな生食レシピはまず見ません。ですがもやしは生でも食べられるような気がする野菜でもあります。では実際にもやしを生で食べたら一体どうなるのでしょうか?実はもやしの生食はとても危険で、食中毒になる可能性もあるのです。そんなもやしはとても傷みやすい野菜でもあります。もやしの生食に潜む危険性と、もやしの鮮度を保つ正しい保存方法を紹介します。

もやしは生で食べられる?生食の危険性と正しい保存方法のイメージ

目次

  1. 1もやしは生で食べられる?
  2. 2もやしの生食の危険性とは?
  3. 3もやしの正しい保存方法と加熱処理方法
  4. 4もやしの生食は控えよう!

もやしは生で食べられる?

もやしは炒め物にしても、サラダで食べるのにしても、サッと加熱してその食感を楽しむことの多い野菜です。ですが最も食感が良さそうな生食で楽しむことはまずありません。そんなもやしは生でも食べられるのか、気になる人は多いのではないでしょうか?

もやしが生で食べられるのか気になるのなら、調べてみるに限ります。もやしの生食は安全なのか、それとも危険なのか、もし生でも食べられるのであれば、どんなもやしなら大丈夫なのか、もやしの生食について調べてみました。

もやしの生食の危険性とは?

もやしは生でも食べられるのでしょうか?この疑問の答えは残念ながら「食べられません」。ですがもやし農家の人の中には、「生が一番美味しい」という人もいます。農家の人が言うのであれば、生でもたべられるような気もしてきます。

ですがそれは農家の人だからこそ手に入る採れたてのもやしの話であって、売り場に並んでいるもやしのことではないのです。売り場に並んでいるもやしは、生で食べては危険なのです。生のもやしに潜んでいる危険性について紹介します。

もやしは傷みやすい

もやしは水分が多く、とても傷みやすい野菜のひとつです。そのため収穫した瞬間から、どんどん鮮度が落ちていきます。そんなもやしが店頭に並ぶのは、収穫されてから早くても1日~2日が経ってからです。その間にももやしは鮮度が落ちて、傷んでいっているのです。

さらに店頭ではいろいろな人が手にとって見るため、雑菌が付きやすいといわれています。そのため生のもやしは傷みやすいだけでなく、雑菌も多くついているため、生食は食中毒になりやすく危険といわれているのです。

菌が繁殖しやすい

生のもやしに雑菌が繁殖しやすい理由は、何も多くの人が触れるからだけではありません。もやしは日光の当たらない場所で育てられるのも、雑菌が付きやすい理由のひとつなのです。日光には殺菌効果がありますが、生のもやしは日光による消毒は受けていません。そのため大腸菌や雑菌が繁殖しやすい野菜でもあるのです。

さらにもやしは出荷の際に洗浄はされるものの、あくまで洗浄できるのはもやしの表面だけです。雑菌は中に入り込んでいることもありますが、もやしの中の雑菌までは洗浄することはできないのです。つまり、そんな生のもやしを食べることは食中毒になりかねない、危険なことであることは疑いようもない事実なのです。

食中毒の危険性

生のもやしに雑菌や大腸菌が付きやすい、ということは、そのまま生のもやしを生食すると、付いている雑菌や大腸菌が原因となって食中毒になりやすいということです。

海外の国の中には、ベトナムのフォーや生春巻きなどではもやしを生で使ったり、アメリカでも生のもやしをサラダにたっぷりと乗せて食べるといいます。ですがそれは食文化の違いであり、生のもやしの扱い方を知っていたり生食しなれているから食中毒にならないともいえるのです。

ですが日本ではもやしは生で食べる野菜ではありません。生のもやしの扱い方を知っている人が作った生食レシピでもないかぎり、もやしを生で食べるのは食中毒の危険が高く、実際生のもやしを食べたことで、サルモネラ菌による食中毒になった事例が報告されているのです。

さらに怖いのが、睡眠不足や病み上がりの体調不良時や、体力が落ちているときに生もやしを食べてしまうと、急性腸炎を発症した事例もあることです。急性腸炎になると腹痛どころではすまない激しいお腹の痛みや下痢、吐き気といった症状に見舞われます。もやしは決して生では食べないようにしたほうが無難なのです。

もやしは加熱処理を前提としている

日本では先ほども紹介したように、もやしは生で食べるのではなく、加熱してから食べることを前提としています。そのため日本には生のもやしをそのまま生食はしないという衛生基準があるように、生で食べることは良しとされていないのです。

もやし農家のひとが生で食べられるといっても、一般の人とは条件が違いすぎることを忘れてはいけません。収穫から日数の経ったもやししか手に入らない一般の人が、鮮度の落ちた生のもやしを食べることは、やはり食中毒の危険が高いのです。

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もやしの正しい保存方法と加熱処理方法

生のもやしが食べられないからといって、あの独特なシャキシャキ感はできるだけ長く維持したいものです。生のもやしはどう保存するのが正しいのでしょうか?生のもやしの食感を少しでも損なわず、できるだけ長く保存できる方法を調べてみました。

正しい保存方法

もやしを上手に保存する方法その1は、食べ切れなかったもやしを生ではなく、先に湯通ししてからポリ袋に入れて保存する方法です。湯通しした後はきちんと水気を取ってから冷蔵庫で保存します。もやしを保存するポリ袋には、爪楊枝などで空気穴を開けておきます。この保存方法でのもやしの保存期間の目安約3日間です。

もやしを上手に保存する方法その2は、生のもやしの芽や根を全てきれいに取り除いてから、タッパーなどの密封できる容器にもやしが完全に浸るように水を入れて冷蔵庫で保存します。水は毎日取り替えるようにするとより良い状態で保存できます。この保存方法でのもやしの保存期間の目安約1週間になります。

もやしを上手に保存する方法その3は、もやしの袋に数ヶ所穴を開けることです。生のもやしは自分から出る水分で傷みます。そのため袋の中を乾燥させるために穴を開けるのです。そして野菜室ではなくて、普通の冷蔵室に入れて保存します。この保存方法でのもやしの保存期間の目安約4日~5日になります。

そして最後に生のもやしを水で洗って水気を切った後、ジップ袋などに入れて冷凍保存する方法です。買ってきてすぐにそのまま冷凍保存しても良いのですが、先に洗っておいたほうがそのまま使えて便利です。ただし冷凍保存の場合は、もやしのシャキシャキ感が失われてしまう欠点があります。保存期間の目安約2週間です。

腐ったもやしの見分け方

生のもやしは日持ちが悪いだけでなく、傷み始めると全体に影響が出てしまうため、腐ったもやしの特徴が出たら袋ごと捨ててしまうのが無難です。生のもやしが腐ってくると、強烈な酸っぱいにおいがしてきたり、本来白い部分が黒くなってきたりします。

この他にもぬめりが出たり、芽の部分が茶色っぽくなってきたり、茎の部分が変に水っぽくなったり、全体のカサが減ってきたりします。未開封にもかかわらずもやしから水が出てきたらもう完全に腐った証拠です。もったいないからといわずに、処分するのがおすすめです。

茹で方

もやしの上手な茹で方のコツは、いくつか方法があるものの、一般的には水から入れて沸騰したら軽くかき混ぜてからざるに上げます。そして大事なのが「水にさらさずに自然に冷ます」ことです。

茹で時間に関しては人によってさまざまで、大豆もやしは5分茹でるという人もいれば、沸騰した鍋に入れて再沸騰してから20秒~30秒という人もいます。ただし全ての人の共通意見として、茹でた後のもやし「水にはさらさずに自然に冷ます」のがコツという点です。調理の際には参考にしてみてください。

レンジで加熱

もやしを鍋で茹でる際には、鍋やざるなどさまざまな洗い物が出て、正直面倒という人もいるのではないでしょうか?そんな人はぜひ電子レンジを使った、もやしの茹で方を試してみてください。電子レンジを使ったもやしの茹で方は、以下の手順になります。

もやしの袋に直接水を注いでもやしを洗います。こうすることで、ざるなどの道具を使ってもやしを洗う必要もありません。次に洗ったもやしを耐熱容器に入れて、蓋やラップをかけます。容器を電子レンジに入れたら、500Wの場合は2分600Wの場合は1分40秒ほど加熱します。

レンジから取り出して硬さを確認したときにまだ硬いようでしたら、もう一度再加熱してください。前述の時間は大豆もやしの場合です。細いもやしの場合にはその分時間を短縮するなど、過熱時間を調節するようにしてください。

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もやしの生食は控えよう!

生のもやしは茹でたもやしよりも、シャキシャキとして美味しそうに思えるかもしれません。ですがもやしの生食は実際に食中毒の報告もあるなど、とても危険な食べ方なのです。通常購入できるもやしでの生食は絶対に控え、茹で方で工夫するなど正しく安全な方法でもやしの食感を楽しむようにしましょう!

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