粗熱の意味とは?粗熱の正しい取り方と粗熱をとる料理を解説

粗熱をとる、という料理での調理工程を聞いたことがあるでしょうか?料理には欠かすことのできない手法になっている粗熱には、料理を格段に美味しくする効果が期待できるといわれています。では、粗熱をとるの本来の意味や効果を知っているでしょうか?冷ますことなのでは?と大々的なことは知っていても、粗熱の効果を知らない方は多いといいます。今回は、そんな粗熱の基礎的な温度や意味、時間がない時の時短方法、取り方を紹介していきましょう。

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目次

  1. 1粗熱の意味をきちんと説明できる?
  2. 2粗熱とは?
  3. 3粗熱をとる効果とは?
  4. 4粗熱の正しい取り方
  5. 5粗熱をとる主な料理
  6. 6粗熱を取って料理上手になろう

粗熱の意味をきちんと説明できる?

ハテナを指さしている様子

料理の手法のひとつに、粗熱という言葉が存在します。日常でも、よく耳にすることがある粗熱ですが、その意味を詳しく説明ができるでしょうか?意味をしっかり知っていながら、粗熱という言葉を使っている方はどれくらい居るのでしょうか?

粗熱をとる、の意味をしっかり知っておくことで料理を作るときの参考にするレシピを見た時に、粗熱の言葉があってもしっかりと実践することができるでしょう。今回は、そんな粗熱の意味や効果、取り方、主に使用する料理についてを詳しく紹介していきましょう。

粗熱とは?

まずは、粗熱がどのようなものを示すのか確認を行っていきましょう。粗熱をとるという意味の確認も含めて紹介していきます。知っているという方も、再確認のために粗熱の意味を見ていきましょう。

粗熱とはどのくらいの温度?

黄色の背景にチェックの文字

粗熱の温度は、加熱を行った食材や料理を手で触って少々温かいと感じる温度が粗熱をとるに値します。完全に冷ますまではいかず、湯気が多少出ている程度を指します。この粗熱をとるは、感じる温度の個人差がありますが人間の体温よりも少々高めが目安といえるでしょう。

熱いと感じる温度よりも、冷ましすぎてしまったくらいの温度の方が好ましいといえます。ただし、放置をしすぎてしまうことで料理や食材を無駄にしてしまわないよう注意が必要でしょう。粗熱を取る時間を、あらかじめ決めておくことも一つのポイントといえるでしょう。

粗熱をとるとは冷ますこと

人差し指を立てる女性

温度を見て分かるように、粗熱をとるの意味は冷ますことであることが分かったことでしょう。粗熱をとるという調理の工程であった場合には、ここで紹介したように料理を冷まし、温度も適正な温度になったのを確認しましょう。粗熱をとるの指示があった場合には、冷ますこと、とすぐに頭に浮かぶようになるのが理想であるといえるでしょう。

粗熱をとると料理の仕上がりが違う

食事をする女の子

粗熱をとる時間を作ることは、ただ単に食材や料理の熱を冷ますのが目的ではありません。粗熱を取ることによって、次の調理の準備を行っているという意識が正しいのです。粗熱を取ることによる食材や料理に与える効果は絶大であるといえます。

肉料理や魚料理、また煮込み料理などでは味を染み込ませる効果が期待できます。スイーツなどでは、空気を抜いてキメの細かいスイーツに仕上げる工程として、この粗熱をとるという調理工程で段階を踏んでいくのです。

粗熱をとる効果とは?

粗熱の意味を理解したところで、料理の工程の中になぜ粗熱をとるというものがあるのか、粗熱が与える料理への効果を見てみましょう。粗熱は冷ますことによって、調理工程でプラスになることばかりなのです。粗熱をとるは、冷ますことであることを基準に粗熱がもたらす効果を見てみましょう。

皮が剥きやすくなる

皮を剥いているじゃがいも

野菜の多くにあるのが皮でしょう。この皮むきですが、茹でたり蒸かしたりする前に皮を剥くという方も多いですが、皮のついたまま茹でたり蒸したりした後に、粗熱を取ってから皮を剥くことで剥きやすくなります

この効果を実感できるのが、里芋じゃがいものように芋系の皮むきを楽にする手法として、取り入れてみるといいでしょう。茹でる、蒸す以外にも、電子レンジで加熱するだけでも粗熱を取ることで皮が剥きやすくなるため、調理工程で役立ちます。

余分な水分をとばす

水分のイメージ

余ってしまった料理を、保存をする際に粗熱は取っていますか?余ってしまった料理の保存の多くに、密閉容器などを使用することでしょう。

粗熱を取る前に、保存容器に入れて冷蔵庫などに保存を行うことで、容器内と冷蔵庫の温度差により、水滴が生まれます。この水滴は後にカビや料理を傷めてしまう原因にも繋がるのです。料理をダメにしないためにも、料理の保存の際には粗熱を取ってから保存をするよう心がけましょう。

香りや風味をとどめる

鍋に入ったポトフ

料理を作った際の香り付けの際にも、この粗熱を取るという工程を入れることで料理の香りや風味が格段に上がります。料理の香り付けをする際に、料理の熱い内に行っていませんか?

料理の香り付けは、熱く熱しているときに行うと、香りや風味が飛んでしまう恐れがあるといわれています。そのため、粗熱を取ってから香り付けをすることで、しっかりと香りをつけることができるのです。ぜひ試してみましょう。

粗熱の正しい取り方

粗熱の正しい取り方を知っているでしょうか?基本的には、簡単な取り方にはなりますが再度確認を行っていきましょう。また、早く粗熱を取りたいという方におすすめの取り方も含めて見ていきましょう。

しばらく置いておく

おしゃれな鍋の蓋を開けようとしている様子

粗熱の取り方には、難しいテクニックは必要ありません。加熱を行ったあとに、しばらくその場に置いておくだけになります。食材であれば、ボウルなどに入れてそのまま放置しましょう。

鍋やフライパンを使用して作った料理の粗熱を取る場合には、お皿に移すことのできるものは移し、移すことが困難な場合にはそのまま置いておきましょう。下手に手を加えずに、熱が冷めるまではそのままにしておくのがポイントです。

時間がない場合

白の砂時計

料理を急いで作っているときに、粗熱を取る時間がそこまで余裕がない場合も考えられます。そんな時間がないときにおすすめの粗熱の取り方として挙げられるのが、濡れた布巾を使用して鍋やフライパンの下に敷く方法です。そのまま置いておくよりも、少々早く粗熱を取ることができるでしょう。

その他の方法として、ボウルなどに冷水を入れて、そこの上へフライパンや鍋を置く方法もあります。こちらの方法では、冷水を入れる容器がフライパンや鍋のサイズに合っていないことには始まりませんので、サイズの合う容器がある場合には試してみるのもいいでしょう。

注意していただきたいのが、時間がないから早く熱を冷ましたいという場合に冷蔵庫に入れてしまうのはNGです。水分が出てカビや傷む原因になりかねません。時間がないときでも、慌てずに料理を進めていきましょう。

粗熱をとる主な料理

ここからは、料理の中で粗熱をとる必要のあるものを基本的な料理から見ていきましょう。これまで、ここで紹介をする料理の粗熱は取ったことがないという方は、ぜひ粗熱を取って食べてみましょう。冷ますという工程が、料理の美味しさを引き立てるのです。

焼き立ての卵焼き

黒いお皿に乗った卵焼き

お弁当に登場することの多い卵焼きですが、卵焼きも粗熱を取ることによって効果が期待できるのを知っていますか?卵焼きは、長細く焼き上げ、その後切り分ける方が多いことでしょう。このとき、熱いままだと実は卵焼きは崩れやすいのです。ここで、粗熱を取ることによって切るときに切りやすくなるといわれています。

ポテトサラダのじゃがいも

ポテトサラダのメイン食材でもあるじゃがいもは、粗熱を取らずに熱いままポテトサラダにしてしまうと味がしっかりじゃがいもに染み込まないのです。じゃがいもの粗熱は、潰してから取ることで時短にもなります。味のしっかりついたポテトサラダを楽しむためにも、じゃがいもの粗熱を取ってから調味料で味を整えていきましょう

カレーやシチューの保存

お肉のたくさん入ったカレー

カレーやシチューのような煮込み料理は、粗熱を早く取ってから保存を行うのが好ましいとされています。ですが、煮込み料理とは違い粘性の高いとされるカレーやシチューは粗熱が取れるまでに時間を要します。

夏場などの室温が高い時期に、常温で粗熱を取る場合傷みも早くなってしまうため、時間がない時の粗熱の取り方を参考にして、素早く粗熱を取って保存することをおすすめします。

焼きたてのパン

つややかなパン

焼き立てのパンは美味しく食べることができますが、自宅などでパンを焼いた際にその場ですぐすべてのパンを食べることは難しいでしょう。パンを保存する際には、密閉袋などに入れて保存する方が多いですが、焼き立てのまま袋で保存を行ってしまうと、パンから発せられる蒸気によって袋の中に水分が溜まってしまいます

その水分が原因で、パンが傷みカビが生えてしまう経験をしたことがある方も少なくないでしょう。パンは、焼いたあと最低でも1時間は置いておき粗熱を取ってから保存するのがおすすめです。その場合の室温は20度前後を目安に行うようにしましょう。

粗熱を取って料理上手になろう

キッチンに立つ女性

粗熱を取ることで、料理の美味しさや香り、風味すべてが格段に上がるということが分かったことでしょう。食材、料理に関わらず粗熱を取った方が美味しく食べられるものをあらかじめ確認をしておくことで、調理工程でどの食材、料理の粗熱を取れば良いのかわかるはずです。

粗熱をとるの定義をしっかり覚えて、料理工程に取り入れてみましょう。普段の料理をワンランクアップさせてみてはいかがでしょうか?

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