ブルゴーニュワインの特徴を紹介!選び方やおすすめの品種・当たり年を紹介!

ブルゴーニュワインと聞くと、ワイン好きには特別な響きをもちます。フランスが誇る人気のワインの代表がブルゴーニュワインです。ボルドーとはまた異なった高貴な感じがしますし、その違いもふくめてブルゴーニュワインの特徴やおすすめの畑を探ってみます。また、ワインの産地としてのブルゴーニュにおける、当たり年のおすすめワインなども調べて、紹介していきます。ブドウの品種の違いによるワインの特徴なども併せて紹介します。

ブルゴーニュワインの特徴を紹介!選び方やおすすめの品種・当たり年を紹介!のイメージ

目次

  1. 1ブルゴーニュワインはフランスが誇る世界的ワイン!
  2. 2ブルゴーニュワインの選び方
  3. 3ブルゴーニュワインの主な品種とその特徴
  4. 4ブルゴーニュワインの当たり年とおすすめの人気ワイン
  5. 5ブルゴーニュワインの高品質な味を堪能しよう!

ブルゴーニュワインはフランスが誇る世界的ワイン!

ブルゴーニュワインの特徴

フランスが誇るブルゴーニュワインを有名にしているのは、誰もが飲んでいなくても知っているロマネ・コンティや、白ワインの逸品シャブリなどです。高級ワインばかりでなく、人気のボージョレー・ヌーヴォーもブルゴーニュ地方のワインになります。そういう意味で、ブルゴーニュワインは「ワインの王」と呼ばれてもいます。ボルドーと並ぶフランスワインの代名詞でもあるブルゴーニュワインの特徴を探ってみます。

ブルゴーニュはフランスの東部に広がる地域です。したがって、ボルドーと違い海に接することはなく、内陸部に位置するワインの産地になります。ブルゴーニュワインの生産の歴史は4世紀頃に始まります。その生産を担ったのは、中世以降では各派修道会が開墾したブドウ畑です。かの有名なロマネ・コンティもサン・ヴィヴァンという修道会の畑から生まれたものです。

ブルゴーニュ地方は大陸性気候で乾燥がちなこと、一日の寒暖差が大きいことなどからピノ・ノワールやシャルドネというブドウ品種の栽培に適していたことになります。そして、ブルゴーニュワインの一番の特徴は、赤ワインならピノ・ノワール種やガメイ種、白ワインならシャルドネ種という単一品種でワインを醸造するという点にあります。数種類のブドウをブレンドするボルドーとの基本的な違いがこの点です。

ブルゴーニュワインの格付けは畑で決まる

フランスにおいて1935年に制定された法律「原産地統制呼称法」(AOC)に基づいた、「AOC制度」によってワイン造りがなされています。ブルゴーニュでは地区により異なる個性のテロワール(土壌)があって、それぞれに味わいが違うワインが生み出されています。良いワインを生み出すブドウ畑のクリマ(区画)は、細かく明確に分類されています。ブルゴーニュのブドウ畑は大きく四つに分類されていて、これが格付けとなります

分類は、ロマネ・コンティやシャンベルタンなどの、クリマ名で表記される歴史的畑である「特級」(グラン・クリュ)が最上位で、生産量は全体の1%です。村の中で1級に格付けされた畑で、表記はテロワール名でされる「1級」(プルミエ・クリュ)が次位で、生産量は11%です。上記2つに属さない良質なワインを作る畑で、表記は村名でされる「村名」(アぺラシオン)が3位で、生産量は23%です。

上記の3つに属さない、ボージョレ―のように地区名や地域名で表記される「地域名」(アペラシオン)が4位で、生産量は大半の65%です。

生産者はドメーヌとネゴシアンの2種類

ブルゴーニュワインはドメーヌとネゴシアンという二つのスタイルで生産されています。ドメーヌとネゴシアンの違いは、ブドウ農家が醸造から瓶詰や出荷まで一貫して行っているスタイルをドメーヌと呼ばれ、ボルドーで言えばシャトーに近い存在です。また、ブドウを買い付けて醸造したり、或いは原酒を買い付けてブレンドしたりするスタイルはネゴシアンと呼ばれています。

一般的に規模の小さいドメーヌのワインは個性が強く出る傾向があり、規模の大きいネゴシアンのワインは安定した品質になる傾向があります。

ブルゴーニュワインとボルドーワインの違い

内陸部のブルゴーニュと違い、ボルドーはフランスの南西部で海に近い立地にあります。ボルドーで生産されるワインは赤ワインがほとんどになります。ブドウはカベルネ・ソーヴィニョン種とメルロー種が主体となっていて、基本的に複数の品種をブレンドして造るのがボルドーワインの特徴です。ボルドーワインは色が濃い目で複雑な味わいをもっています。ブレンドの性格上、ブドウの出来不出来に大きく左右されないのも特徴です。

ボルドーのボトルの形状は「いかり肩」が特徴で、この点でも「なで肩」が特徴のブルゴーニュとは違います。ブルゴーニュワインは単一品種のブドウで醸造する点も、ボルドーワインとは違います。ブルゴーニュのピノ・ノワールという品種で造られる赤ワインは、紫がかった赤色から始まり、熟成ごとに深みが増していきます。繊細な味わいと果実を想像させるアロマがあり、熟成するごとに気品も増してくるフルボディのワインです。

ブルゴーニュのシャルドネという品種で造る白ワインは、その澄み切った黄金色が特徴で柑橘類や蜂蜜などのアロマも魅力で人気のワインです。

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ブルゴーニュワインの選び方

産地で選ぶ

ブルゴーニュワインと名乗るためにはブルゴーニュ地域圏にある6つの産地で生産されたワインでなければなりません。1番目の産地はブルゴーニュの北端に位置するシャブリ地区です。カキの化石を含む石灰岩質の土壌で、シャルドネ種を使って造られる白ワインは、澄み切った黄金色と豊かなアロマや爽やかな酸味が特徴です。牡蠣料理にぴったりと合う白ワインとしても、世界的に人気のワインです。

2番目の産地はコート・ド・ニュイ地区です。有名なロマネ・コンティやシャンベルタンの産地でもあります。ブルーゴーニュ原産のピノ・ノワール種で造られる赤ワインは、コクのある長期熟成タイプのフルボディワインが特徴です。3番目の産地はコート・ド・ボーヌ地区です。赤ワインも白ワインも特級畑がある産地ですが、特にコルトン・シャルルマーニュとモンラッシェは世界に名だたる白ワインの生産地となっています。

4番目の産地はコート・シャロネーズ地区です。ブルゴーニュワインを気軽に楽しむのなら、価格的にもこの産地のワインがおすすめです。白ワインは芳醇な果実の風味が、赤ワインは軽い味わいで人気です。5番目の産地はマコネ地区です。白はシャルドネ種で赤はガメイ種で造られていて、フルーティな軽い味わいが特徴になります。フランス国内では大衆向きで人気のワイン生産地として知られています。

6番目の産地は日本ではボージョレー・ヌーボーで人気のボージョレー地区です。ガメイ種を使った赤ワインの生産がほとんどになります。タンニンが少なく比較的飲みやすい、ライトタイプのワイン産地です。

ブドウ品種で選ぶ

ブルゴーニュワインの全体的な特徴は、単一品種のブドウで醸造していることにより、その年のブドウの出来不出来でワインの品質が大きく左右されることにあります。その中でブドウの品種によるワインの違いを紹介します。赤ワインとしては、長期熟成のフルボディタイプのワインに向くピノ・ノワール種と、軽くてフルーティで早飲みタイプのワインに向くガメイ種があります。

白ワインとしてはシャルドネ種があります。シャルドネ種は、今では世界各国で栽培されていますが、シャブリで有名なフランスの白ワインは、美しい黄金色とキリリとした酸味が秀逸です。また一部には、発砲ワインに使われたりするアリゴテ種という白ブドウもあります。

当たり年に注目して選ぶ

前述したように、ブルゴーニュワインは単一品種で醸造しているために、ブドウの出来不出来でワインは大きく左右されます。良質のブドウが栽培された年(ヴィンテージ)が、ワインの当たり年とされています。ブルゴーニュでは、コート・ド・ニュイ地区の2005年、2010年、2015年コート・ド・ボーヌ地区の2005年で、2014年は白ワイン全般ボージョレー地区の2009年です。これらの当たり年に注目して選びたいものです。

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ブルゴーニュワインの主な品種とその特徴

赤ワインを代表する品種「ピノ・ノワール」

ブルゴーニュ地方は、中生代の地殻変動による褶曲という現象で出来た地層の上にあるため、複雑で多様な土壌をもっています。また、気候的にも北緯46度のボージョレ―から北緯48度のシャブリまで細長く続く地域です。フランスのワイン一大産地でありながら、その顔は多様性に満ちています。フランスのブルゴーニュで赤ワインを代表するようなピノ・ノワール種は冷涼ではあるが、日当たりが良く水はけの良い地域を好みます。

ピノ・ノワールとはピノ(松)とノワール(黒)で、松ぼっくりにそっくりの形状から名づけられたようです。ピノ・ノワール種はガーネット色の外観で、品の良い果実味と優雅な酸味を兼ね添えたブドウです。ピノ・ノワール種はコクがあって、長期の熟成に向いたフルボディの赤ワインとなります。

白ワイン用の品種「シャルドネ」

シャブリという白ワインで世界に名を馳せているシャルドネ種は、今やその適応力の高さから世界各地で栽培されています。各国それぞれに、なかなか良質な白ワインを生産するまでに至っていますが、本場フランスのシャルドネ種で造られる白ワインは、やはりひと味違います。シャブリ地区のキンメリジャン土壌との相性は最高で、キリリとした酸味の白ワインを生み出しています。白ワインの代名詞ともいえるシャルドネです。

ミネラルや花の香りを感じさせるもの、すっきりからパワフルなものと、キンメリジャン土壌が生むシャルドネはいくつもの顔があります。各醸造家の腕のふるい甲斐があるブドウと言えます。

ボージョレー地区の黒ぶどう「ガメイ」

日本で大人気のボージョレ―・ヌーボーで有名な、ボージョレ―地区やマコネ地区で赤ワイン造りに使われている黒ブドウがガメイ種です。ガメイ種は淡く甘い野イチゴのような香りがあります。専門家のソムリエは黒糖やジャムのような香りとも表現します。タンニンも薄く、軽い酸味とともにフレッシュな口当たりが、飲みやすいワインとなっています。ガメイ種の赤ワインは熟成することはなく、早飲みがおすすめになります。

すっきりとした味わいの白ぶどう「アリゴテ」

アリゴテ種はシャルドネに次ぐ白ワイン用の品種です。酸味の勝ったすっきりとした味わいで、独特の緑色がかった白ワインが特徴になります。AOCブーズロンではアリゴテ種のみを使用することが認められています。また、発砲ワインのクレマン・ド・ブルゴーニュにもアリゴテ種が使われています。けれども、近年は生産が減少傾向にあります。リーズナブルな価格がシャルドネと違い、かえってブランド性の欠如につながったようです。

ブルゴーニュワインの当たり年とおすすめの人気ワイン

1990年以降の当たり年はいつ?

ブルゴーニュワインの当たり年を紹介します。当たり年のワインは当然に人気のおすすめワインとなります。1990年以降の赤ワインの当たり年と白ワインの当たり年は、以下のとおりです。赤ワインが「1990年」「1995年」「2005年」「2009年」「2010年」「2012年」「2015年」となっています。白ワインは「1996年」「2010年」です。

人気のおすすめ赤ワイン

ブルゴーニュワインでおすすめの赤ワインは、「ドメーヌ・アルノー・ショパン・コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ・ヴィエイユ・ヴィ―ニュ」4,514円です。ロマネ・コンティと競い合った奇跡のワイン、ということで人気の赤ワインになります。ヴィンテージは2015年で、産地はコート・ド・ニュイ地区、品種はピノ・ノワール100%です。果実やスミレの香りが芳醇で、タンニンのバランスが良くて渋味も少ないことが特徴です。

何倍も価格差があるロマネ・コンティと、味わいで互角に渡り合った赤ワインは、当たり年のワインでもあり過去最高の出来といわれています。

人気のおすすめ白ワイン

ブルゴーニュワインでおすすめの白ワインは、「シャブリプルミエ・クリュコート・ド・ルシェ」5,400円です。生産年2016年で、シャルドネ100%、ライトボディになります。生産者はシャブリ地区スラン川左岸のトップドメーヌであるダニエル・ダンプです。上品な果実味と豊富なミネラルに、伸びやかな酸味が調和したエレガントな逸品となります。

特別な日に飲みたいおすすめワイン

特別な日に飲みたいおすすめのブルゴーニュワインは、「ドメーヌオーディフレッドヴォ―ヌロマネシャン・ぺルドリ」8,046円です。ヴィンテージは2015年で、ピノ・ノワール100%、産地はコート・ド・ニュイ地区です。ロマネ・コンティの隣の畑で、ロマネ・コンティで特級ブドウ畑を任されていた、アンリ・オーディフレが当たり年に造った渾身の逸品です。「まるでロマネ・コンティ!」と称された逸品でもあります。

繊細な果実味、酸味や大地の風味まで閉じ込められており、甘い香りとともに口の中で余韻をもって漂います。ブルゴーニュワインが結実した希少な赤ワインですが、強くおすすめします。

ブルゴーニュワインの高品質な味を堪能しよう!

ブルゴーニュワインは調べれば調べるほど、魅力を増してきます。ワインの王とも呼ばれるブルゴーニュワインは、赤ワインとか白ワインを問わず、高品質でそれぞれに奥の深い歴史も背景にあって、大人がじっくり楽しむのにこれに優るワインはありえません。まさに、ワインの王と呼ぶのにふさわしい逸品です。逸品ぞろいのブルゴーニュワインを堪能しようではありませんか!

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